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ペイズリー スイカ
ペイズリー スイカ
ペイズリー スイカ、模様はスイカらしい緑と濃い緑の縞々模様です。
濃い緑のラインが、少し細めや太めだったりと、一定ではないのが特徴です。
形はいわゆるラグビーボール型ですが、お尻の部分が大きくなったり、
全体的にずんぐりむっくりな形になったりと、個体差が多少出ます。
形の差はあれど、重さや味の良さに差が出にくい品種なのが最大の魅力です。
1玉でだいたい4kg~5kgくらいになります。
小玉種と大玉種のちょうど中間くらいのサイズなので、
小玉では少し物足りない、大玉を消費するほどの人数ではない場合にぴったりです。
また、ラグビーボールのような楕円形をしているので、
冷蔵庫にも入れやすいのが嬉しいですね。
球形の中玉品種よりも、すっぽりと冷蔵庫に入るので、食べる直前まで冷やせます。
切ってみると、中は鮮やかで美しい赤色をしていて、黒い種が映えます。
見た目は不揃いなこともよくあり、
中には少し貧相に見えるタイプの実が出ることもありますが、
実際に食べてみるとその甘さに驚くこと間違いなしです。
普通に育てていても、平均糖度が12度~13度と高く、
育て方や環境によっては14度を超えることもあるとか。
糖度14度というと、ウリ科の中でも糖度の高いメロンに匹敵する高さです。
濃厚な甘さに、スイカ特有の爽やかな香りが加わって、いくらでも食べられます。
けれど旨みも甘みも強いので、食べた後の満足感もあります。
食感は少し柔らかく、シャリッとした感じで、歯触りもとても良いです。
これだけ味が良いと育て方が難しいと思われるかもしれませんが、
ペイズリースイカの栽培はさほど難しくありません。
むしろ大玉スイカを育てるよりも短い期間で収穫できますし、
ある程度放任していても着果した実が肥大するので、初心者の方でも大丈夫。
苗を植え付けてすぐの頃は、少しツルの勢いが弱いこともありますが、
低温期の着果率も悪くなく、耐暑性もあるので安心して育てることができます。
家庭菜園のスイカ栽培は、1株で広いスペースを必要とするため、敬遠されます。
1株で1玉か2玉、小玉種でも3玉もとれれば御の字の大玉スイカは、
そのスペースで他の夏野菜を育てたくなるものです。
けれどペイズリースイカの場合は、放任して育てていた場合でも、
2番果以降の着果性も良く、しかも肥り具合も良いため、
他の品種よりも1株での収穫量を上げやすいです。
スイカは収穫のタイミングが難しいと感じる方も多いと思いますが、
ペイズリーは少し収穫が早くても遅れ気味になっても味に差が出にくい品種です。
そのため、スイカ栽培に慣れておらず、収穫のタイミングが少しずれても、
ペイズリースイカの甘みと食感を楽しめます。
着果過多になった時、中に空洞ができる場合がありますが、
空洞ができても食味が変わりにくいのもペイズリースイカの嬉しい特徴です。
ハウスでの促成栽培、トンネル栽培に露地栽培と、
様々な方法で育てることができ、特定の栽培方法に縛られることがありません。
■ペイズリー スイカ
◎特徴
・形はラグビーボールのような楕円形
・1玉4kg~5kgの中玉種
・皮の模様は緑と濃い緑の縞模様
・中は鮮やかな朱紅色で美しい
・糖度は平均12度~13度、条件によって14度以上になることもある
・肉質はやや柔らかめだが、シャリ感がちゃんとある
・収穫のタイミングが少し早めでも遅めでも、味や食感に極端な差がでにくい
・着果過多で実の形にばらつきが出ても、食味には影響が少ない
◎栽培のコツ
・栽培初期は葉が柔らかく、草勢も弱めになることがある
・低温期の着果も良好で、耐暑性も強い
・ある程度放任でも育つため、初心者向きの品種
・2番果以降の収穫も期待できるため、収穫量を増やすことができる
・受粉から収穫までは、5月で40日、6月~8月で35日前後
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
スイカとは?
■スイカとは?
・スイカとは?
夏と言えばスイカです!
スイカは西瓜とも表記され、「日照り草」とも呼ばれます。
学名はCitrullus lanatusと言い、ウリ科のつる性の植物で、一年草です。
*一年草とは、一年で発芽から収穫までが終わる植物のことです。
実は食用に使われて、縞模様の皮と甘みを持つ赤い果肉が特徴です。
現在は、縞模様がなく、黒いスイカ、黄色いスイカなどもあり、
果肉も黄色、白など、さまざまな色が販売されています。
スイカは園芸分野では、果菜類に分類されますが、
青果市場や販売、栄養学上では果実とされています。
では、そもそもスイカはどのような環境で育ってきたのでしょう?
また、どのように日本に伝わって来たのでしょうか?
*果菜類とは、実をつける野菜のことで、
スイカの他にはトマト、カボチャなども分類されます。
・スイカの原産地
スイカの原産は熱帯地のアフリカの砂漠地帯とされています。
この地域にはスイカの野生種があることから、スイカの原産地では、と言われます。
砂漠と言われると、水がなく、乾燥している環境を想像すると思います。
その地域でスイカは生まれ、育ってきました。
スイカを育てるためには、水を控えめにして乾燥気味に育てるのは、
スイカが育ってきた環境に合わせるためです。
アフリカの砂漠地帯で生まれたスイカはどのように日本に渡ってきたのでしょうか?
家庭菜園産スイカ♪
・日本にスイカが伝わるまで
当時のスイカの中は白くて苦かったそうですが、
現在の野生種のスイカの食味は様々です。
スイカはアフリカからギリシャへ、紀元前にはローマに伝わったとされています。
エジプトにも、紀元前6000年くらいには伝わっていて、栽培されていました。
その後、16世紀にはヨーロッパに伝わり、イギリスに、
17世紀にはアメリカに伝わったそうです。
アジア地域にはもう少し早い段階から伝わっていて、
11世紀に中国に伝わり、栽培されました。
夏に流通することから、水瓜、夏瓜と呼ばれていました。
日本に伝わったのは、17世紀くらいとされています。
それ以前の絵画に、スイカらしきものが描かれていたので、
伝わったのはもう少し古い時代だったのかもしれませんね。
こうして伝わったスイカは、
どのようにして日本で栽培されるようになったのでしょうか。
・日本でのスイカ
中国から伝わったスイカ、当時のスイカは表面が黒いのが一般的でした。
また、果肉が赤かったことから、気味が悪いとされ、
食べられることは少なかったようです。
現在のスイカのように栽培され、食べられるようになったのは明治末期です。
縞模様のスイカが一般的になったのは、昭和に入ってからとされ、
現在の日本のスイカの元祖、とも言われます。
そして近年、スイカの品種改良が進み、
様々なスイカが栽培されるようになりました。