スイカ 品種動向

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スイカ 品種動向

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スイカと一口にいっても、品種がかなりたくさんあります。

 

 

日本国内で流通している種や苗だけでも、相当な数があります。

 

毎年新品種も生まれているスイカですが、
昔と現在とでは、人気品種に違いが出ているのでしょうか。

 

 

[スイカ 品種動向]

 

 

■新品種の傾向

 

スイカにはすでにたくさんの品種が存在しますが、
今でも毎年新しい品種が登場しています。

 

スイカは、大玉・中玉・小玉の3つに分けられますが、
どれも同じ数だけ新品種が出るわけではありません。

 

1990年以前は、大玉と中玉の新品種が多く発表されてきましたが、
90年以降になると、小玉が急激に増えてきました。
現在も大玉と中玉が人気ですが、小玉も負けてはいません。

 

近年は、日本のスーパーなどで、手軽に様々なフルーツが一年中購入できます。
そのためか、スイカの消費が以前に比べると落ちていますが、そんな中でも
小玉スイカの消費は維持されています。

 

もしかすると、90年以降の核家族化や個食の増加によって、
小玉スイカの人気が高まっているためかもしれません。

 

また、昔は非常に珍しかった種なし品種も、スーパーでよく見かけるようになりました。
3倍体品種と呼ばれる種なしスイカも、年々少しずつ増えているようです。

 

 

 

 

■丸ごと販売からカット販売

 

変わってきているのは、作出される新品種だけではありません。

農家で実際に栽培される品種にも、少しずつ変化があらわれています。

 

2000年以前は、大玉と中玉では「縞王系」や「富士光系」「ファインエース」
甘泉」「紅大」などが人気でした。

 

小玉では「紅こだま」「サマーキッズ」「マダーボール」が人気品種として、
多く栽培されていました。

 

近年の栽培主要品種として、大玉では縞王系や富士光系が減り、
祭ばやし777」「春のだんらん」「味きらら」が増えてきています。

小玉では「ひとりじめ7」「姫まくら」「愛娘」などに人気が集まっています。

 

このように栽培品種に変化が起きたのは、
スーパーなどでのカット販売が増加したことと関係があります。

 

昔は、丸ごとのスイカを買ってきて冷やし、
大人数で分けて食べるのが普通でした。

 

 

 

 

ところが、現在では少人数で消費することが増えたため、
大玉スイカを1個消費するのが難しくなってきています。

そのため、少人数でも消費しやすいようにカットして販売するお店が増えています。

 

カット販売する時には、皮の模様である縞模様がはっきりと出ていることや、
果肉のうるみがなく色鮮やかなこと、それからカット面の劣化が少ない
果肉の硬い品種が求められます。

 

近年、栽培が増えている品種には、これらの性質を持っているものが多く、
カット販売の重要性を物語っています。

 

また、見た目が少し変わっている品種も人気です。
表皮が黒っぽい色をしている黒皮品種、オレンジ色や黄色、
白といった果肉を持つものなどです。

 

黒皮品種は、栽培地域によってブランド化されているものもあり、
贈答用としても人気があります。

 

一昔前までは、スイカといえば赤い果肉でしたが、オレンジや白など、
少し変わったものの方が、カット販売では断面を見せられる分、
興味を引かれるのかもしれません。

 

 

 

 

■特定の性質を持つ品種

 

スイカの品種改良をおもに行っているのは、民間の種苗会社です。
ですが、公的な研究機関でも、品種開発は行われています。
公的機関で研究されている品種の多くが、特定の性質を持っています。

 

スイカは栽培中や収穫後に裂果すると、商品価値がなくなります。
これを防ぐための耐裂果性を持った「姫しずか」や、
大玉の「あきた夏丸」などが作られました。

 

また、スイカ栽培中に発生することが多いうどんこ病に抵抗性を持つ、
「紅あかぎ」なども、公的機関の研究所にて作られました。

 

こういった病害抵抗性を持った品種は、
減農薬や無農薬を目指す農家だけでなく、家庭菜園でも求められています。

 

今後も、民間・公的機関に関わらず、スイカの改良が進んでいくのでしょう。
その中で、時代の変遷も感じられるかもしれません。

 

■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 吊り栽培


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スイカ

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