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愛娘
愛娘
愛娘(まなむすめ)は、ナント種苗が改良した小玉スイカの品種です。
鮮やかな緑色の表皮に細めの黒い縞が入り、形は球~やや腰高という、
スイカらしい姿をしています。
小玉スイカとはいうものの、1玉が2.5kg~3.0kgほどになるため、
収穫した時の喜びが大きいです。
このくらいのサイズなら、冷蔵庫のも収まりやすく、
一人から家族数人で楽しむなら十分です。
果肉は桃紅色で、色の濃い品種と比べると、ピンクが強い色をしています。
けれど、色が薄いからといって、味が薄いわけではありません。
肉質はよく詰まっていて、大玉スイカと遜色ないほどのシャリ感が魅力です。
糖度も13度前後と高く、スイカの爽やかな甘さを楽しむことができます。
舟形にカットして豪快にかぶりつくのも良いですし、
よく締まった肉質を生かして、キューブ状に切って、
フォークやピックを使って食べるのもお勧めです。
食味が良い品種は育てにくい印象がありますが、
この愛娘はそのデメリットを見事に解消してくれています。
草勢が強めですが安定しているため、コントロールが容易です。
また、節間が少し狭いため、つるが長く伸びすぎるのを抑えることもできます。
つるの太さも中程度あるため、つるが細すぎて、扱いに困ることもありません。
実の肥大力が強いので、日照不足で肥大しにくい早期栽培の作型でも、
しっかりと着果して肥大してくれます。
実の肥大力が強いと、裂果や空洞果が多くなる傾向がありますが、
愛娘の場合は裂果にも強く、実が大きくなっても空洞果がほとんど出ません。
そのため、家庭菜園で栽培した時、収穫していざ切ってみた時に、
空洞果で残念な気持ちになることが少なくなります。
裂果が少ないのに表皮がとても薄く、皮と果肉の間の白い部分も少ないため、
皮の際まで食べることができるのも、嬉しい特徴です。
受粉から収穫までの日数の目安は、ハウス栽培5月収穫の場合35日となります。
露地栽培をする場合は、受粉時期によって日数が前後する場合があるので、
巻きづるの枯れ具合など、他の収穫目安を総合して収穫時期を判断しましょう。
基本は1株3玉収穫を目指しますが、
1株2玉収穫にして、3.0kg~3.5kgと大きめに育てることも可能です。
これも秀品率が高く、裂果の少ない愛娘だからこそ可能な栽培方法です。
今まで小玉スイカを育てたことのない、スイカ初心者の方にお勧めの品種です。
■愛娘
◎特徴
・1玉2.5kg~3.0kgの小玉品種
・表皮は明るい緑に細い黒ラインが入る
・キレイな球型~やや腰高な形に整う
・果肉は明るい桃紅色で、肉質はよく詰まってシャリ感が強い
・糖度は13度前後に安定するため、甘みが強い
・皮が薄く、際まで食べられる
・皮が薄いにも関わらず、裂果がほとんどなく、大きく育てても空洞果が少ない
◎栽培のコツ
・日照が安定しにくい早期栽培にも向いている
・ハウス栽培の場合、5月収穫なら成熟日数は35日が目安
・1株2玉収穫の場合、3.0kg~3.5kgまで大きくできる
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 収穫時期の見分け方