黄太郎
黄太郎 C)株式会社萩原農場 ←スイカとメロンの専門種苗会社さんです
黄太郎という黄色い果肉が人気の小玉品種があります。
小玉品種のため、1玉が2kg~2.5kgと一人でも食べきれるサイズです。
家庭用の冷蔵庫の野菜室にも楽々入るので、保存場所に困ることがありません。
上部を切って中をくりぬき、他のフルーツやゼリーなどと混ぜて、
サイダーを注ぐフルーツポンチを作るのも豪華です。
スイカ1玉のフルーツポンチは、贅沢の極み!
黄太郎は、表面の皮は緑色と黒のストライプ柄で、標準的なスイカのようです。
割ってみると、中からはレモンイエローの鮮やかな黄色い果肉が顔を出します。
しかも皮の内側の白い部分がとても薄く、
黄色い果肉とあいまってほとんどないように見えます。
実際、皮の際まで果肉が詰まっているので、ぎりぎりまで食べられます。
鮮やかな明るい黄色に、黒い種のコントラストも美しいので、
断面を見せた状態でもほれぼれします。
皮は薄くても丈夫で、裂果が少ないのも黄太郎の特徴です。
そのため、家庭菜園だけでなく、営利目的の場合であっても、
輸送に耐えられるため利用することができます。
黄色いスイカは珍しいため、
栽培が難しいと思われがちですが、そんなことはありません。
黄太郎は草勢コントロールがしやすく、花粉の出も良く着果性に優れています。
受粉から収穫までの期間も、赤色果肉の小玉品種と同様です。
4月~5月収穫で36日~40日、
6月~7月収穫で32日~36日くらいを目安にして、
収穫することができます。
黄色いスイカは、珍しいけれど味がいまいちというイメージがあります。
実際は黄色いスイカであっても、糖度が高く甘みの強い品種はたくさんあります。
黄太郎も、もちろん糖度が安定して高く、
強い甘みとスイカ特有の爽やかさと味わうことができます。
ただし、黄色い果肉のスイカは、糖度が高く味が良いものがあるのですが、
その多くは果肉が柔らかい特徴があります。
果肉が柔らかくても、いつものスイカとは違った食感でおいしいです。
けれどやはりスイカといえば、あのシャリ感が楽しみといったかたも多いですね。
しかし黄太郎は、果肉が赤い一般的なスイカと同じくらいの、
シャリ感を持っているという魅力があります。
珍しい黄色い果肉、甘みの強い味、シャリ感のある食感を楽しめます。
家庭菜園で育てることもできますし、
ネット通販で商品として黄太郎を購入することもできます。
■小玉スイカ 黄太郎
◎特徴
・1玉2kg~2.5kgほどの小玉品種
・皮は緑と黒っぽい緑の縞模様
・形は腰高気味の美しい円形
・中は鮮やかな黄色でレモンイエローのように明るい色
・種は黒色で、黄色い果肉との対比が美しい
・皮の内側の白い部分が極めて薄く、皮際まで食べることが可能
・皮は丈夫で裂果が少なく、輸送に耐える
・甘みは強く安定していて、黄色スイカには珍しくシャリ感が強い
◎栽培のコツ
・受粉後、4月~5月収穫なら36日~40日、6月~7月収穫なら32日~36日が目安
・草勢は栽培中通して中くらいで、草勢のコントロールが容易
・花粉の出が良いため、着果性に優れている
・栽培中の裂果や裂皮が少ないため育てやすい
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 収穫時期の見分け方
ミニラグビー
ミニラグビー
ミニラグビーは、ラグビーボールのような形をしたスイカ品種です。
名前の通り、ラグビーボール型になるスイカの中でも、小玉になるタイプで、
育てやすく冷蔵庫にも収納しやすく、家庭菜園でも人気があります。
形はラグビーボールのような楕円形になる品種ですが、
個体差によってやや細長くなるタイプと、寸詰まりになるタイプがあります。
実の形が長かったり短かったりしても、味は変わりません。
表面の柄は、緑に濃い緑のラインが入る縞模様ですが、
濃い緑のラインが少し崩れることもあるため、
はっきりとしたキレイな縞模様とならない場合もあります。
1玉の重さはだいたい2kg~2.5kgほどで、スマートな形をしているため、
家庭用の冷蔵庫の野菜室でも入れやすいサイズと形をしています。
切ってみると、中は赤い果肉が詰まっています。
鮮やかで、ピンクがかったような赤色が、見た目にも明るい色合いです。
果肉はよく締まっていて、種の周りの果肉が柔らかくなる、
「うるみ」という現象も起きにくいのが特徴です。
果肉がだれないため、日持ちが良いです。
1玉でも食べきるのに時間がかかる場合や、
食べる予定の日が収穫から数日後であっても、傷むことなく食べられます。
時々、果肉が割れてしまっていることもありますが、
それでも熟しすぎということが少なく、味は一定に保たれます。
味はスイカらしい甘さと爽やかさ、それから香りと食感が楽しめます。
特別に甘いというわけではありませんが、冷やしてたべれば、
みずみずしいスイカの味を堪能することができます。
小玉種の中でも育てやすい品種で、1番果だけでなく、
2番果や3番果の収穫も期待できます。
家庭菜園の場合、スペースの都合上1株しか育てられない場合でも、
1本のツルで複数個の収穫ができるのが嬉しいところです。
小玉スイカは実が小さい分、収穫適期を見極めるのが少し難しいとされています。
ミニラグビーは、熟した後も裂果するまでに猶予があるため、収穫適期が長めです。
収穫だとスイカを見に行って、実が割れてしまっているととても残念ですが、
ミニラグビーならそれを回避することができます。
ツルの伸び具合は、栽培前半は普通程度です。
後半になると勢いが増すので、強くなりすぎた場合は調整が必要となります。
1本のツルから複数個の実を収穫するためには、
1番果の肥大が止まる頃に2番果の受粉をするのがコツです。
3番果を受粉させるのも、2番果の肥大が止まる頃に行うと、
それぞれがきちんと肥大するので、大きさの揃いが良くなります。
低温期でも花粉がよく出るので、1番果の受粉の失敗が減ります。
受粉から収穫までの期間は、4月に着果して35日、
5月に着果すると32日、6月の着果では27日くらいです。
気温が高くなるほど熟すまでの期間は短くなりますが、
日数だけでなく、試し切りするなど、他も総合して収穫可能か見極めるようにしましょう。
■ミニラグビー
◎特徴
・ラグビーボール型の小玉品種
・実の形は細長い楕円や短めの楕円
・皮にはグリーンと濃いグリーンの縞模様が入る
・中の果肉は鮮やかな明るい赤
・さっぱりとした甘みとスイカ特有の香り、食感が楽しめる
・種周りのうるみが少なく、果肉がよく締まっている
・果肉に割れが発生していても、過熟になっていることが少ない
・日持ち性に優れている
・低温期の花粉の出が良く、着果性が良い
・着果性、肥大性が良いので、2番果3番果が期待できる
・裂果が少なく、収穫最適期間が小玉種の中でも長い
・6月の着果で収穫までが27日目安となる極早生の品種
・ハウスやトンネル栽培に向く
◎栽培のコツ
・草勢は前半が普通、後半になると強くなる傾向がある
・2番果の受粉は、1番果の肥大がおさまる頃に行う
・受粉から収穫までは、4月着果で35日、5月着果で32日、6月着果で27日が目安
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
太陽スイカ
太陽スイカ C)つる新 種苗店
太陽スイカという、少し珍しい品種があります。
名前に太陽と入っている通り、表面の皮は黄色く、形もほぼ球形なので、
まさに太陽といった風貌をしています。
皮は黄色一色ではなく、濃い黄色~オレンジ色のラインが入るので、
スイカといわれて想像する縞模様は入っています。
ただ色が黄色とオレンジなで縞が細いので、
一般的なスイカとは全く違った印象にはなります。
ぱっと見ると、スイカではなくメロンか何かかと勘違いしてしまいそうです。
表面上の色はスイカらしくありませんが、
切ってみると中は真っ赤な果肉が詰まっていて、黒い種がちらほらと見えます。
実の中身が多く、皮の際まで食べられるのも嬉しいところです。
珍しい品種は、スイカに限らず味が良くないと言われることもありますが、
太陽スイカは甘くみずみずしいスイカの味を堪能できます。
糖度は高めで、だいたい12度ほど。
食感は少し柔らかいですが、シャリシャリとした歯触りもあり、
スイカ特有の甘く爽やかな香りが口いっぱいに広がります。
大きさも5kg~6kgと、大玉種にしては少し小さいですが、
家族で食べるには十分なサイズに育ちます。
実の色が黄色いこともあり、葉柄や葉も少し色が薄く、
葉には黄色っぽい斑点が出るので、病気と勘違いされることが多いです。
実際は病気ではなく、そういった色と柄が出るのが普通です。
むしろ耐病性があるので、育てやすい品種と言えます。
栽培初期は肥料を控えめにし、着果直後くらいから肥料が良く効くように調整します。
その後、2番果3番果が着果した場合は、形の良いものを残して摘果します。
摘果することによって、残った実が大きく甘く生長します。
放っておいても実が丸く育ち、家庭でも売り物のような丸いスイカを収穫できます。
切ってみると皮は薄いように見えますが、意外としっかりとしているので、
裂果が少なく、輸送にも耐えられる強さがあります。
苗の販売はあまり多くありませんが、
種なら取り扱いのある種苗会社で簡単に購入することができます。
流通している実を購入すると、珍しい品種ということもあり少々高価です。
少し珍しい品種のスイカを育ててみたい人は、ぜひチャレンジしてみてください。
■太陽スイカ
◎特徴
・実の表面は、レモンイエロー~濃い黄色をしていて、そこに濃い黄色~オレンジのラインが入る
・実はキレイな球形
・切ると中は鮮やかな赤色で、真っ黒な種とのコントラストが美しい
・1玉5kg~6kgくらいになり、大きめの中玉~大玉サイズになる
・果肉は甘みが強く、ほろっと柔らかい肉質の中にもシャリ感がある
・葉柄の色が薄く、葉に黄色い斑点ができる
・耐病性があり育てやすい品種
・皮はしっかりとしていて裂果が少ない
◎栽培のコツ
・栽培初期は肥料を控えめにする
・着果後から肥効を高めるように調整する
・摘果することで、目的の実の肥大を促進できる
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
ペイズリー スイカ
ペイズリー スイカ
ペイズリー スイカ、模様はスイカらしい緑と濃い緑の縞々模様です。
濃い緑のラインが、少し細めや太めだったりと、一定ではないのが特徴です。
形はいわゆるラグビーボール型ですが、お尻の部分が大きくなったり、
全体的にずんぐりむっくりな形になったりと、個体差が多少出ます。
形の差はあれど、重さや味の良さに差が出にくい品種なのが最大の魅力です。
1玉でだいたい4kg~5kgくらいになります。
小玉種と大玉種のちょうど中間くらいのサイズなので、
小玉では少し物足りない、大玉を消費するほどの人数ではない場合にぴったりです。
また、ラグビーボールのような楕円形をしているので、
冷蔵庫にも入れやすいのが嬉しいですね。
球形の中玉品種よりも、すっぽりと冷蔵庫に入るので、食べる直前まで冷やせます。
切ってみると、中は鮮やかで美しい赤色をしていて、黒い種が映えます。
見た目は不揃いなこともよくあり、
中には少し貧相に見えるタイプの実が出ることもありますが、
実際に食べてみるとその甘さに驚くこと間違いなしです。
普通に育てていても、平均糖度が12度~13度と高く、
育て方や環境によっては14度を超えることもあるとか。
糖度14度というと、ウリ科の中でも糖度の高いメロンに匹敵する高さです。
濃厚な甘さに、スイカ特有の爽やかな香りが加わって、いくらでも食べられます。
けれど旨みも甘みも強いので、食べた後の満足感もあります。
食感は少し柔らかく、シャリッとした感じで、歯触りもとても良いです。
これだけ味が良いと育て方が難しいと思われるかもしれませんが、
ペイズリースイカの栽培はさほど難しくありません。
むしろ大玉スイカを育てるよりも短い期間で収穫できますし、
ある程度放任していても着果した実が肥大するので、初心者の方でも大丈夫。
苗を植え付けてすぐの頃は、少しツルの勢いが弱いこともありますが、
低温期の着果率も悪くなく、耐暑性もあるので安心して育てることができます。
家庭菜園のスイカ栽培は、1株で広いスペースを必要とするため、敬遠されます。
1株で1玉か2玉、小玉種でも3玉もとれれば御の字の大玉スイカは、
そのスペースで他の夏野菜を育てたくなるものです。
けれどペイズリースイカの場合は、放任して育てていた場合でも、
2番果以降の着果性も良く、しかも肥り具合も良いため、
他の品種よりも1株での収穫量を上げやすいです。
スイカは収穫のタイミングが難しいと感じる方も多いと思いますが、
ペイズリーは少し収穫が早くても遅れ気味になっても味に差が出にくい品種です。
そのため、スイカ栽培に慣れておらず、収穫のタイミングが少しずれても、
ペイズリースイカの甘みと食感を楽しめます。
着果過多になった時、中に空洞ができる場合がありますが、
空洞ができても食味が変わりにくいのもペイズリースイカの嬉しい特徴です。
ハウスでの促成栽培、トンネル栽培に露地栽培と、
様々な方法で育てることができ、特定の栽培方法に縛られることがありません。
■ペイズリー スイカ
◎特徴
・形はラグビーボールのような楕円形
・1玉4kg~5kgの中玉種
・皮の模様は緑と濃い緑の縞模様
・中は鮮やかな朱紅色で美しい
・糖度は平均12度~13度、条件によって14度以上になることもある
・肉質はやや柔らかめだが、シャリ感がちゃんとある
・収穫のタイミングが少し早めでも遅めでも、味や食感に極端な差がでにくい
・着果過多で実の形にばらつきが出ても、食味には影響が少ない
◎栽培のコツ
・栽培初期は葉が柔らかく、草勢も弱めになることがある
・低温期の着果も良好で、耐暑性も強い
・ある程度放任でも育つため、初心者向きの品種
・2番果以降の収穫も期待できるため、収穫量を増やすことができる
・受粉から収穫までは、5月で40日、6月~8月で35日前後
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
でぇらいすいか
でぇらいすいか
「でぇらいすいか」とは、とても大きいスイカという意味です。
このような意味の名前のスイカなので、本当に規格外のサイズなのです!
このでぇらいすいかは、アメリカの巨大スイカコンテスト用に作られた品種である、
カロライナ・クロスという品種のスイカが元になっています。
カロライナ・クロスを、ナント種苗という種苗会社が、
「でぇらいすいか」という名前で販売したのが始まりです。
でぇらいすいかの特徴は、なんといってもその大きさにあります。
実の重さが100kgを越えることもあるほどの巨大さで、
小さい子の隣に置くとその迫力がよく分かります。
皮もとても丈夫なので、小さな子供が上に乗っても割れることがありません。
見た目にインパクトがあるので、スイカ割りに使えば目立ちます。
しかし、皮が強すぎてバットでは割れないことがあるため、
スイカ割りに使うのはお勧めできません。
スイカらしい緑と濃い緑のストライプ柄をしていて、
大きさの割りに形は意外とキレイな俵型をしています。
あくまでも大きさを競うためのコンテスト用の品種のため、
食べることはできるものの、日本人の好みには合わないことが多いようです。
糖度が10度と低めで、肉質もシャリ感があるというよりは硬いので、
少量ならおいしくいただけるかもしれませんが、なかなかたくさんは食べられません。
とても丈夫で強健な品種で、特に耐病性に優れているので、
初心者の方でもほぼ放任で育てることができます。
100kgを越えるような立派なサイズに育てるには、色々とコツが必要なようです。
1株に1玉のみ育て、1株あたりの栽培面積もかなりの広さを必要とするため、
家庭菜園で育てるにはあまり現実的ではないかもしれません。
けれど、余っているスペースで育ててみるという手もありますし、
その大きさで間違いなく話題になります。
■でぇらいすいか
◎特徴
・1玉で50kg~100kg以上にも育つ超巨大スイカ
・どっしりとした俵型で、表面の皮はグリーンと濃いグリーンのストライプ模様
・果肉は薄めの赤で肉質は硬め
・糖度10度ほどなので一般的なスイカより甘みは薄い
・皮が非常の厚くて硬いので、玉割れにはとても強い
・耐病性があるので、通常栽培なら接ぎ木なしで育てられる
◎栽培のコツ
・葉もツルも大きく太い
・草勢も強い
・開花してから60日ほどで収穫が可能
・葉が大きくツルも太い上に、草勢も強いので、
一般的なスイカの3倍の栽培スペースが必要
・畝端を5メートル以上、株間を3メートル以上とり、余裕をもって育てる
・1株に1玉育てるようにし、着果は25節~30節を目安にする
・25節~30節よりも上で着果したものは摘果する
・栽培初期から後期まで、草勢が落ちないように配慮する
・生育期間中は肥料切れによって生育スピードが落ちないよう注意する
・着果後も、数回に分けて追肥を行い、肥料切れが起こらないようにする
・他の品種や他のウリ科の植物と交雑しないよう注意する
・雌花が開花した日は、虫が動き出すより早い時間帯に人工受粉をし交雑するのを防ぐ
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方