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スイカ 梅雨から真夏の管理
大玉スイカ3兄弟~♪
スイカは高温を好むため、夏が旬となります。
家庭菜園でも、収獲時期は7月~8月になることが多いため、
梅雨から真夏にかけての管理によって、収獲できる実の状態が変わります。
おいしいスイカを育てるには、
梅雨から真夏の管理をどうすれば良いのでしょうか。
[スイカ 梅雨から真夏の管理]
■スイカ 梅雨から真夏の管理
・余計な水分を入れない
スイカは大きな実にみずみずしい果肉がたっぷり詰まっているため、
栽培時にはたくさんの水が必要と思われることが多いですが、そんなことはありません。
もともと砂漠地帯で自生していたほどなので、乾燥には強いですし、
むしろ過湿を嫌います。
そのため、梅雨のじめじめとした環境がやや苦手です。
近年は温暖化による影響からか、異常な天気になることも多いです。
しかし、しっかりとした梅雨対策をすると美味しく大きなスイカが実ります。
梅雨に入っても雨が降らないと思ったら、急に豪雨が数日続くこともあります。
かといって、雨が降っていない間もカラリと乾いているわけではありません。
空気中の湿度を下げるのは難しいので、土中の水分量を減らし、
スイカにとって過ごしやすい根の環境を整えましょう。
何日も雨の日が続いたり、急に多量の雨が降ってきた時に、
余計な水分を土に入らないようにすることで、過湿を防ぎます。
水はけの良い土に改良しておくのはもちろんですし、
高畝にするなどして、排水を良くしておくのも良いでしょう。
さらに敷きワラなどのマルチを敷いておくことで、
余分な水分が入りこむのを防げます。
敷きワラを敷いておくことで、梅雨明け後に気温が上がっても、
根が伸びている土に陰を作り、地温が上がりすぎるのを防ぎます。
マリンレッド(ベランダdeスイカ)、節間が狭く標準プランターでも栽培できます
・病害虫予防
雨が続いて湿度が高くなる梅雨時期も、
気温が上がって乾燥気味になる真夏も、
それぞれにかかりやすい病気や発生しやすい害虫がいます。
雨による病気を防ぐためには、泥はねを防止したり、
過湿にならないように注意します。
敷きワラなどのマルチを利用するのがお勧めです。
気温が高くなって乾燥してくると、ハダニなどの害虫被害が多くなります。
ハダニは高温乾燥の環境を好み、繁殖力も旺盛なため、数が増えると厄介です。
着果した後は、実を大きく育てるために、
葉で光合成した養分の量が重要になります。
ハダニによる被害が増えると、吸汁された葉は黄変し、やがて枯れていきます。
養分を作るための大切な葉がなくなると、
肥大期である梅雨~夏にかけては大打撃です。
葉水をかけることで予防することもできますが、
必要であれば薬剤を使っての防除も考慮しましょう。
ワラを敷くと病気予防にもなります
・つるの扱い
苗を植え付けた時は、まだまだ葉数も少なく、つるも短いスイカですが、
根が活着した後は、適温であればどんどんつるが伸び始めます。
つるが伸びてきたら必ず行うのが、摘心や整枝、誘引といった作業です。
梅雨に入る頃になると、つるもかなり伸びてきます。
この時、どう仕立てるかによって、つるの扱いが変わります。
地面に這わせる地這い栽培にするのか、
それとも支柱やネットを使った空中栽培にするのか、
選んだ栽培法によって、必要となる資材が変わります。
地這いの場合は、地面に直接這わせると、
泥跳ねによる、病気感染の可能性が高くなります。
さらに、巻きづるが絡む場所がないため、つるが風によって動きやすくなります。
ヨシズやスダレ、敷きワラなどを敷き、動かないように麻紐などを張っておきます。
こうしておくと、雨が降ったり水を与えたりする時も泥跳ねの心配がなく、
巻きづるが絡むので、風などであおられる心配も減ります。
巻きづるがうまく絡まない時は、U字ピンなどを使って固定すると良いでしょう。
空中栽培の場合は、支柱やネットを使って、つるを誘引する場所を設置します。
つるが伸びたら、その都度きちんと誘引することで、
つるが混みあい見分けができなくなるのを防げます。
縞王、追肥を規定通りに与えて立派に生長しています
・追肥のタイミング
スイカは、ちょうど梅雨の時期に受粉させ、その後着果した実が育っていきます。
大きな実を収穫するためには、やはり追肥が欠かせません。
定期的に追肥をしていても、肥料を置く場所によっては、
うまく吸肥できないこともあります。
スイカの根は、思っている以上に広く張るので、
つる先や着果している場所に近いところに肥料を置くのがお勧めです。
・受粉と雨
5月に植え付けたスイカ苗は、正常に生育すれば、
梅雨に入る頃に受粉を行えます。
受粉は虫に任せるという場合は良いのですが、
念のため人工受粉をしたいという場合は、受粉させる日の天気にも気を配ります。
雨の日に受粉させても、花粉が流れてうまく着果しません。
できれば、晴れている日の朝10時までに受粉作業を済ませます。
どうしても雨の日にしか受粉ができないという場合は、
受粉した雌花をトンネルやホットキャップなどで覆い、
雨がかからないようにしておきます。
着果を見落としていて裂果、さらにナメクジに攻撃されました
・収穫に向けての管理
梅雨があけて気温が上がってくると、
着果したスイカの実も日々大きく生長していきます。
実が大きくなってくると、次に心配になるのが裂果です。
多量の水分が入ると裂果しやすくなるので、雨よけはしておいた方が良いでしょう。
また、おいしくて甘い実に育てるためには、玉なおしの作業も欠かせません。
時々玉の方向を変え、実全体に光が当たるようにしましょう。
玉なおしをしておけば、色ムラも少なくなります。
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 吊り栽培