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黒真珠
黒真珠
黒真珠は、小林種苗株式会社が改良して作った、中玉スイカの品種です。
プロの農家のかた、家庭菜園を楽しんでいるかたにも、
魅力的な特徴を持つ黒真珠の特徴と、育て方のコツをご紹介します。
[黒真珠]
◎中玉サイズの黒皮スイカ
黒真珠は、1玉が3.6kg~5kgほどと、サイズとしては中玉となります。
表面の皮は特徴的な濃い緑色をしていて、いわゆる黒皮のスイカです。
暗緑色のみのように見えますが、
よく見るとうっすらと縞模様が入っているのが分かります。
形はやや腰高になり、中玉ながらどっしりとした印象があります。
中の果肉は鮮やかな桃紅色で、種は黒色とオーソドックスなスイカの色です。
肉質はやや硬めで、食べた時にはシャリ感が楽しめます。
糖度も10度~12度まで上がります。
一般的にスイカは10度以上の糖度があると甘いといわれているので、
黒真珠も甘いスイカということになります。
黒皮といえば、大玉か小玉が多く、中玉は少し珍しいです。
けれど、他の黒皮スイカと同じように、甘くてもおいしく、
食感も良いスイカとなっています。
◎節間が短く省スペース
黒真珠の最大の特徴は、節間の短さです。
通常のスイカであれば、何メートルもの長さにツルが伸びますが、
黒真珠は節間がとても短いため、2メートルほどにおさまります。
着果位置はだいたい株元から50cmほどのところになり、
その後ツルを放任してもかなり省スペースで栽培することができます。
省スペース栽培が可能なので、定植時の株間は60cmほどでよく、
他のスイカ品種と比べると密植が可能です。
節間は短いものの、葉は大きく肉厚で、草勢も強めで、安心して育てられます。
狭い場所で栽培することの多い家庭菜園や、
栽培スペースが限られている農家の方に、とてもお勧めの品種です。
栽培できる作型も、トンネル栽培や露地栽培が基本となります。
家庭菜園ではハウスなどの施設利用が難しいことが多いので、
露地栽培が可能なのは嬉しいポイントです。
ツル2本に1果着果させるため、1株で最大ツル4本2果収穫が可能となります。
中玉サイズですから、家庭菜園でこれくらいのサイズを、
2果収穫できれば、十分楽しむことができます。
交配から収穫までの日数は、35日~40日が目安となります。
◎日照量と肥料に注意
節間が短く省スペース栽培が可能ですが、黒真珠は日当たりを要求します。
そのため、早くから栽培するハウス栽培では、
日照不足による生育不良が発生する可能性があるので、あまりお勧めできません。
トンネル栽培~露地栽培で育てると、花粉の出も良くなり、着果率が安定します。
草勢が強めなので、元肥の量にも注意が必要です。
元肥の量が多いと、ツルボケを起こす可能性が高くなります。
通常よりもやや控えめに元肥を調整しておくのがお勧めです。
節間が短いのと同様、ツルと実をつなぐ果柄と呼ばれる軸も短いのが特徴です。
黒皮品種のため、全体をキレイに色づかせるには、玉直しの作業が必須となります。
この玉直しの作業の時、果柄が短いために切れることがあるので、
作業の時には細心の注意をはらいます。
■黒真珠
◎特徴
・1玉3.6kg~5kgの中玉サイズのスイカ品種
・表皮は濃い暗緑色だが、よく見るとうっすらと縞模様がある
・やや腰高でどっしりとした形をしている
・中の果肉は鮮やかな桃紅色で、種は黒色
・肉質はやや硬めで、食べた時にシャリ感を楽しめる
・糖度は10度~12度ほどまで上がり、爽やかな甘さがある
・節間が非常に短く、ツルは2メートル以内におさまりやすい
・株元から50cmほどにところが着果位置になる
・節間が短いので省スペース栽培が可能
・栽培スペースが小さいので家庭菜園にも向く
・ツル2本に1果つけるため、1株で最大ツル4本2果収穫が可能
・光量が必要となるので、早い時期のハウス栽培には不向き
・トンネル栽培、露地栽培に向く
・草勢が強めで花粉の出が良いので着果率が良い
・登熟までの日数は35日~40日が目安となる
◎栽培のコツ
・基本の育て方は、一般の中玉スイカと同じ
・草勢が強いので元肥は控えめにする
・黒皮スイカのため玉直しの作業が必須となる
・果柄が短く折れやすいため、玉直しの作業の時は注意する
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 収穫時期の見分け方