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着果節位 意味
スイカを着果させるのは、一般に14節~16節が良いです
スイカやメロンの育て方を調べていると、
「着果節位」という言葉が出てくることがあります。
普通に生活している時には、耳にする機会がない言葉です。
この着果節位という言葉には、どのような意味があるのでしょうか。
[着果節位 意味]
■着果節位とは?
着果節位とは、実をつけさせる(着果させる)場所(節)という意味です。
スイカ栽培では、通常14節~16節くらいについた雌花に着果させるのが良いとされます。
例えば、育てたスイカが基本通りに15節目のところに雌花をつけたとします。
この15節目についた雌花に花粉をつけて交配して着果させた場合、
そのスイカの着果節位は15節目ということになり、
栽培の基本である14節~16節の間に着果させることができたことになります。
着果節位という言葉は、同じウリ科のツル性植物である、
キュウリやゴーヤなどの栽培では、あまり使うことがありません。
キュウリやゴーヤの場合は、1本のツルに着果する実の数が多いため、
わざわざ着果節位を決める必要がないからです。
そのため、キュウリやゴーヤの栽培方法の説明には、
着果節位という言葉が使われることが少ないのです。
スイカと同じように、1本のツルに限られた個数の実を着果させるメロン栽培では、
着果節位という言葉を使うことがよくあります。
地ばいでも空中栽培でも、適切な場所に着果させると良い実が育ちます
■着果節位の高低
着果節位の意味が分かったところで、
次に気になるのが「低節位」や「高節位」という言葉です。
節位という言葉自体が、ツル性植物の節の位置を指し、
そこに低や高といった文字が付属している状態です。
文字通り節の位置が低いか高いかということなのですが、
慣れていない方にとっては、低い方が根本に近いのか、
それともツルの先端に近い節を指すのか混乱しますね。
低節位は、ツルの付け根に近い方の節の位置のことで、
高節位はツルの先端に近い方の節の位置ということになります。
スイカ栽培の説明の中に、
「着果節位は子ヅルの14節~16節を目指します。これより低節位では、
玉が小さく扁平な形になりやすく、高節位では変形果や空洞果の発生が多くなります」、
というようなことが書かれていたとします。
この場合、スイカの実を着果させる節は、子ヅルの14節~16節あたりを目指します。
この節よりも低節位、つまり1節~13節までのところでは、
着果させても実は小さく、扁平になりやすいです。
また、高節位、つまり17節以上で着果させると、
変形果や空洞果の発生が多くなる、という意味になります。
着果節位が適していると、美しい球形で美味に育ちます
■着果節位に雌花がつかない
基本の栽培方法としては、
着果節位について適節位が14節~16節であると書いてあることが多いですが、
実際に育ててみると、思う場所に雌花がつかないことがあります。
また、品種によっては節位が異なる場合もあります。
もし目安となる節位に雌花の発生がなかった、
あるいは雌花は咲いたけれど着果させることができなかった場合は、
それよりも高節位に発生した雌花に着果させます。
スイカの生長を考えると、14節~16節に着果させるのが望ましいのですが、
着果させることができなかったのであれば、それは仕方がありません。
その節位に着果できなかったからといって、収穫自体を諦める必要はありません。
ただ、あまりにも着果する時期が遅くなると、
ツルを伸ばしている分、株の体力がもたない場合があります。
あるいは、実の肥大~収穫までにかかる期間のうちに気温が下がり、
思うように育たなくなる場合もあります。
いずれの場合も、なぜ雌花が思うようにつかなかったのか、
雌花が咲いたのに着果させることができなかったのかを考える必要があります。
もちろん、栽培したその年の天候がスイカに合わず、
思うように育たなかったということもありますが、
他のことが原因であることも多いです。
スイカ栽培初心者は、特に思わぬ落とし穴にはまっていることもあるので、
栽培終了後に、着果節位や着果数を確認するなど、
うまくいかなかった原因を突き止めておくようにすると、
翌年のスイカ栽培に生かすことができます。
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 収穫時期の見分け方