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徒長した苗は?
苗を選ぶ時は、できるだけがっしりした良い苗を選ぶようにします
良い苗を選ぶためのポイントの1つとして、徒長苗は避けます。
スイカ栽培に限らず、徒長苗はその後の生長や結実が滞りがちです。
ハウス育苗の場合、なぜ徒長した苗になるのでしょうか。
また、育苗中の徒長を防ぐには、何かコツがあるのでしょうか。
[徒長した苗は?]
■徒長した苗になる原因
スイカ苗が徒長するおもな原因は、湿度と温度です。
25度以上の湿度の高い環境に置くと、スイカの苗は徒長します。
けれど、一般的な育苗法であれば、この環境になることがほとんどです。
スイカの場合、種から発芽させるためには、30度の高温と適度な湿度が必要です。
発芽に適した環境そのものが、徒長しやすい環境なのです。
もちろん、高温多湿の環境は、発芽に必要な環境であって、
育苗に適した環境ではありません。
発芽して双葉が開いたことを確認した後に、育苗に適した温度と湿度にするため、
ハウス育苗の場合、換気をすることがほとんどですが、
発芽に気づくのが遅れると、徒長するのです。
接ぎ木苗用のスイカ苗
■徒長苗を防ぐには?
徒長する原因が温度と湿度ということが分かっても、
発芽にはその環境が必要なのであれば、徒長予防は諦めるべきでしょうか。
発芽開始を確認した後、すぐに換気によって湿度を下げることができれば、
徒長を防げます。
逆に、発芽してもそのまま湿度の高い環境を続けていると、
一晩で徒長した芽になります。
発芽開始を確認後の換気も、温度を急激に下げてしまえば、
高温を好むスイカにとっては大打撃となり、
徒長はしなくても生育不良の原因となります。
また、乾燥と低温によって、双葉がうまく開かない、ということもあります。
けれど、きちんとした手順を踏めば、
徒長していない苗に育てることができます。
◎徒長させない種まき―ハウス育苗の場合
1. 種に吸水させる
まずは、種に水を吸わせます。
吸わせる時間は、半日ほどです。
1日目の朝から水を吸わせれば、午後から次の手順に移れます。
2. 芽だしをする
1日目の午後、吸水させた種を水から取り出し、
湿らせたガーゼに包んでビニール袋に入れます。
この袋を人肌で1日温めます。
種から幼根と呼ばれる小さな根が伸びていることが確認できれば、
芽だしは成功です。
3. 種を播く
2日目の午後、1時~2時くらいの時間帯に、芽だしした種を播きます。
播き床は30度にあらかじめ保っておき、そこに芽だしした種を播きます。
種を播いてから適温にすると、冷えたところに種を播くことになるため、
発芽までに時間がかかる可能性が出てきます。
発芽までの時間がずれると、この後の作業に支障が出るので、
必ず床は温めておきましょう。
4. 換気をする
種を播いてから2日ほど経過した4日目の午後、
芽が土から出てくるのが確認できます。
ここでハウスの換気をして、余分な水分や湿気を抜きます。
発芽始めのこのタイミングで余分な湿気を抜くことで、
徒長を抑えられる可能性が、かなり高くなります。
目の届く日中に発芽が開始されることで、
換気のタイミングを見逃すこともありません。
また、夜間の冷え込む時間帯に換気をしなくて済むので、
急激な温度変化も防ぐことができます。
双葉が完全に開く頃、ちょうど余分な湿気や水分を抜くことができれば、
葉の展開にも支障が出にくくなります。
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 吊り栽培