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スイカ 実生苗
実生苗は、手軽で安価です、また味が良いという説もあります
スイカの苗は、どれも同じように見えますが、実は大きな違いがあります。
もちろん、品種による違いはありますが、それとはまた別の違いがあるのです。
それが、実生苗かどうかです。
実生苗とは、どのような苗なのでしょうか。
また、実生苗以外の苗とは、何なのでしょうか。
[スイカ 実生苗]
実生苗はポットやプラグトレーに種をまきます
■スイカ 実生苗
販売されているスイカの苗には、実生苗と接ぎ木苗の2種類があります。
まずは、それぞれどのような違いがあるのかをご紹介します。
・実生苗とは?
実生苗とは、種を播いて発芽したものをそのまま育てた苗です。
接ぎ木苗と違って1株で完結できますし、余分な作業がないので、
初心者でも作りやすい苗といえます。
また、実生苗の中には、胚軸切断挿し木と呼ばれる挿し木を行われたものもあります。
胚軸切断挿し木は、本葉が1.5枚~3枚の頃に胚軸を切断し、
切った上部を土に挿す方法です。
断面からは新しい根が出てくるので、接ぎ木苗とは根本的に異なります。
自根苗でありながら、一度切断している分、強い苗が育つといわれています。
胚軸切断挿し木は、一度挿し木をしているためか、
実生苗と呼ばれる場合と自根苗と呼ばれる場合とがあります。
接ぎ木苗
接ぎ木部分
・接ぎ木苗とは?
接ぎ木苗は、実生苗と違って、1株で作ることができません。
台木と穂木と呼ばれる、2種類の株を使います。
台木は、病気や連作障害に強く、根張りが良い品種が使われます。
播種して発芽させるところまでは実生苗と同じですが、上部を切断して取り除き、
下の部分だけを台木として使います。
穂木の方は、おいしい実がなる品種が選ばれることが多く、
発芽までの手順は同じです。
発芽したら、下部を切断して取り除き、上の部分を穂木として、
台木に接ぎます。
根は台木なので病気に強く、地上部のツルは穂木なのでおいしい実がなります。
接ぎ木苗にすることで、病気や連作障害に強くなるため、
過去に病気が発生した土地や、連作しがちな土地で栽培する場合に向いた苗です。
*詳しくは下記をご覧ください。
■スイカ 実生苗のメリット
スイカ栽培では、実生苗でも接ぎ木苗でも、どちらを使って栽培しても構いません。
接ぎ木苗の方が、病気や連作障害に強くなるため、メリットが多いように見えますが、
実生苗にもメリットがあります。
一説によると、接ぎ木苗は台木と穂木の品種が違うため、
収穫した実の食味が実生苗(自根苗)に比べて落ちるといわれています。
実生苗の場合、その株そのものの根で養水分を吸って生長しているので、
地下と地上とで力の差が出ず、素直に育っておいしい実になるのかもしれません。
また、販売されている苗の価格は、実生苗の方が圧倒的に安いです。
スイカの一般的な品種の場合、実生苗は100円前後でも販売されていますが、
接ぎ木苗は300円前後で販売されていることが多いです。
これは、1株で台木と穂木という2種類の株を利用していることと、
接ぎ木の手間を考慮した価格だと思われます。
実生苗は、接ぎ木苗より病気に弱いといわれていますが、
上記の通り胚軸切断挿し木を行った苗であれば、病気にも比較的強くなります。
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 吊り栽培