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スイカ 効果的土壌消毒
スイカ収穫後の土壌消毒は?
スイカがかかりやすい病気を予防するには、土壌消毒が欠かせません。
土壌消毒で、スイカの病気の原因となる菌や害虫を減らすことができます。
けれど、土壌消毒も単に行えば良いというわけではありません。
畑の使い方などによっては、土壌消毒がうまくいかない場合もあります。
効果的に土壌消毒を行うためには、どうすれば良いのでしょうか。
[スイカ 効果的土壌消毒]
■土壌消毒のタイミング
スイカ栽培後、残ったツルや根を片付けてすぐに消毒を行う方がいますが、
場合によっては効果があまり得られないことがあります。
片付け直後の土の中には、どうしても細かい根が残ります。
この根にセンチュウなどが寄生していた場合、
根の中まで薬剤が届かず、殺菌・殺虫が満足にできないことがあるのです。
この寄生しているものはそれほど長く生きるわけではありませんが、
寄生しているものが卵を産んだりすると大変です。
卵の状態だと薬剤が効きにくい場合もあります。
できればこの卵が孵化してから消毒するのが望ましいので、
だいたい片付け後1ヶ月ほど経ってから消毒を行うのが賢明です。
1ヶ月も経つと、土の中に残った根も腐ってくる頃なので、
寄生している菌や害虫の心配もなくなります。
畑を整理してから1か月後の土壌消毒が効果的です
■消毒から植え付けまでの期間
スイカ栽培後、根が腐敗したりネコブセンチュウなどの孵化を、
いつまで待てばよいか分からない場合、
作物の植え付けの直前に消毒をする方がいますが、あまりお勧めできません。
土壌消毒をするための薬剤のほとんどは、一定以上の地温が必要となります。
地温が高ければ、薬剤から発生するガスが地中に充満し効果を発揮します。
その後、一定時間を経過するとガスが抜けていき、
最終的には作物を育てられる状態にまで戻ります。
ガスが抜ける時にも、地温が必要で地温が低いとガスの抜けが悪くなります。
ガスが抜けるまでの期間が長くなると、植え付け直前に消毒を行った場合、
植え付けまでに、適切な土作りが終了しないということになります。
苗を購入している場合は、苗の購入から植え付けまでに時間がかかったり、
土作りがやっと終わったからと苗を買いに行くと、
もう苗が店頭にはないということになります。
自分で育苗している場合は、どんどん苗が育ってしまうので、
植え付けの適期を逃してしまうことになります。
スイカ栽培は、家庭菜園であれば5月頃に苗を植え付けることが多いですが、
農家であれば2月頃から苗を植え付ける作型もあります。
そうなると、真冬に消毒をすることとなりますが、
真冬では地温不足で、消毒効果が得られない結果となるケースがあります。
地温が低いと消毒~ガス抜きまでに時間がかかることを念頭に起き、
作業計画を立てるようにするのが良いです。
■薬剤と太陽熱
スイカは植え付けを行う時期や育てている環境(ハウスか露地等)によって、
収穫できる時期が異なります。
もちろん品種によっても多少は異なりますが、大きくは育てる環境による違いです。
もし8月上旬までに収穫を終える作型で育てている場合は、
薬剤を使用した土壌消毒とともに、熱消毒も一緒に行うのが安心です。
薬剤による消毒と、熱による消毒では、効果の出方が異なります。
熱に強いものでも薬剤に弱ければ消毒によって殺菌できますし、
薬剤では難しいものも熱には弱い場合があります。
地温を上げることで、薬剤の効果が高まることもあるため、
まだ暑い時期に消毒ができる場合は、合わせて行うようにします。
堆肥 完熟田舎の堆肥 C)園芸用土のイワモト
■消毒後に堆肥
消毒をした後は、どうしても土の中の微生物などの生き物が単純化します。
本来、土の中には様々な生き物が存在しているからこそ、正常な状態を保ちます。
ところが単純な構造になってしまうと、弊害が起きる場合があります。
害を防ぐために必要なのが、堆肥を混ぜ込むことです。
堆肥を加えると、微生物が追加され、正常な土の状態へと近づけることができます。
ただし、植え付け直前に行うと、
未熟な堆肥が発酵する過程で熱やガスが発生する場合があります。
堆肥はできれば完熟状態のものを選ぶようにし、
植え付けより少なくとも1ヶ月以上前には土と混ぜておいた方が良いでしょう。
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 収穫時期の見分け方