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スイカの発芽不良 原因と対策
スイカの発芽
スイカを種から育てようと、種を播いてみたところ、
なぜか芽が出なかったという失敗談をよく耳にします。
種は播けば必ず芽が出るイメージがありますが、
実はちょっとしたことで発芽不良が起こるケースが多いのです。
スイカの発芽不良の原因と対策をまとめました。
[スイカの発芽不良 原因と対策]
■スイカの発芽不良の原因
スイカの種は比較的大きく、土に播けばそのまま何もしなくても芽が出そうです。
けれど、いくら待っても芽は出ず、土を掘り返してみると、
腐ってしまったのか種すらも見当たらない、などということがあります。
スイカが発芽不良を起こす原因には、どのようなことがあるのでしょうか。
・温度不足
スイカは高温を好む植物です。
植物が発芽するためには、それぞれに合った温度に当たる必要があります。
発芽適温は植物によって少しずつ異なりますが、
たいていの植物は20度~25度が適温といわれています。
スイカの場合は高温を好み、発芽適温もやや高く、25度~30度となっています。
もちろん、これより低い温度や高い温度でも発芽する可能性はありますが、
最も発芽しやすい温度が25度~30度です。
特に低温には弱いため、種まきをした後の温度が低いと、
発芽不良を起こす可能性が高くなります。
・明るすぎる
植物の種には、発芽するための明るさの好みがあります。
植物はすべて光を求めるもののように感じますが、
発芽する時は暗い場所を好むものもあれば、明るい場所を好むものもあります。
暗い方が発芽しやすい植物を嫌光性種子と呼び、
明るい方が発芽しやすい植物を好光性種子と呼びます。
スイカは嫌光性種子のため、種に光が届いてしまうと、
発芽不良を起こす原因となります。
・乾燥、過湿
種が発芽するためには、水分に触れることが重要なポイントです。
スイカも例にもれず、乾燥しきった状態よりも、
適度に湿った状態の方が、発芽率が良くなります。
種を播いた後、発芽するまで水を与えずに放置していると、
土が乾燥しすぎてしまい、発芽不良になります。
特にスイカの場合は、高温を好む植物のため、
土が乾きやすくなっている場合もあります。
また、乾燥とは反対に、過湿によって発芽不良になる場合もあります。
こちらは土が水分を多く含んでいることによって、
種が呼吸できなくなり、腐ってしまうという状態です。
種も土の中で呼吸をしています。
水分が多く過湿状態が続くと、呼吸がうまくできなくなるので注意します。
・種の劣化
種は表面が硬く、いつまでも形が残っているため、
消費期限のようなものがないように感じます。
ところが、種にも発芽できるかどうかのリミットがあります。
種の寿命は植物によって異なりますが、
スイカはどちらかというと寿命が長く、4年~6年はもつと考えられています。
とはいえ、種を購入して何年も放置しておくと、劣化が進んでしまい、
発芽不良に陥る可能性が高くなります。
力強く土を押し上げてくるのが、良い発芽だと感じます
■スイカの発芽不良の対策
スイカの種を播いた後、きちんと発芽させるために、対策はあるのでしょうか。
どれも難しいことではないので、ぜひ実践してみてください。
・温度管理
播種後の温度管理と聞くと、すごく難しいことのように感じますが、
無理な早播きを避ければ、それほど難しくはありません。
スイカは25度~30度が発芽適温となるため、春の早いうちの種まきを避け、
十分に気温が上がってから種まきを行います。
スイカは、だいたい3月頃から播種できますが、お勧めなのは4月~5月です。
生長の早い早生タイプの品種や、収穫までのスパンが短い中玉、
生育旺盛なラグビーボール型の品種などであれば、
5月に播種しても夏の収穫に間に合います。
・覆土調節
スイカは嫌光性種子のため、覆土をきちんとして光を遮断します。
種を播く時、1cmくらいの深さの播き穴を作り、
そこに種を置いて土をかぶせます。
こうすることで、自然に1cmの厚さの覆土ができます。
1cmの覆土してから、軽く手で土の表面を抑えて、鎮圧しておくのも、
発芽を良くするポイントの1つです。
・水分管理
播種から発芽までの期間の水分管理は、少し難しいかもしれません。
けれど、土が極端に湿気たり乾いたりしないようにするので、
感覚としては一般的な水管理と同じです。
いつも湿っているよりも、数時間後にやや乾燥気味になるのが好ましいので、
土は水はけの良いものを使います。
市販されている種まき用の用土がお勧めです。
水を与える時は、底面給水でも上部から与える方法でも良いのですが、
土全体が湿った後は、必ず水を切っておきます。
トレーや鉢皿に水を溜めたままにしておくと、過湿の原因となるので、
必ず溜まった水は捨てるようにしましょう。
・複数の種を播く
種の劣化によって発芽不良が起こりやすくなりますが、
古い種が本当に発芽しないかどうかは、種を播いてみないと分かりません。
ただ、必要な株数と同じ数の種を播くと、発芽できなかった時に困るので、
複数の種を播くようにします。
ポットを使って育苗する場合は、1つのポットに4粒ほどの種を播きます。
直播きで育てる場合は、1か所の播き穴に4粒の種を播きます。
また、古い種を使う場合は、1つも芽が出ない可能性もあるので、
できれば新しい種を入手し予備として育苗しておくことをお勧めします。
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 吊り栽培