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種なしスイカ 育て方
スイカは種があって食べにくい、種を取るのがめんどうですね
種なしスイカなら、種を取る手間が省けますし、甘くて美味しいです。
隠し味に酸味があり、そのバランスもまた良いです。
スイカの中には種がない品種があるので、栽培ができます。
基本的に栽培方法は変わりませんが、少し違う部分もあるので、
種なしスイカの仕組みについて説明します。
種なし果実として、ブドウが上げられますが、
これはホルモン処理を行って種なしブドウにしています。
*ホルモン処理とは、ブドウで言えば花にジベレリンという植物ホルモンを浸すこと。
浸すことによって種なしブドウができます。
しかしスイカではその方法で種をなくすことはできません。
ではどうやって、種なしスイカができるのでしょうか?
◎種なしスイカの仕組み
染色体レベルでは、多くの植物や生物染色体は2倍体(=2組)です。
スイカは通常2倍体ですので、この状態だと種があるスイカになります。
種なしスイカの種を取るために薬剤を使うのですが、詳細は割愛します。
薬剤を使って染色体を4倍体にし、
4倍体のスイカの雌しべに2倍体の花粉をつけることで3倍体になります。
ちなみに、4倍体のスイカは種ができます。
4倍体のスイカと2倍体のスイカを掛け合わせてできたスイカの種、
3倍体のスイカの種を取って育てることで、種なしスイカができます。
現在売られている種なしスイカの種は、3倍体の種ということになります。
こちらは遺伝子組み換えではありません。
種なしスイカの種も売られています
■種なしスイカ 育て方
・種に一工夫
種なしのスイカは性質上、種の表面(種皮)が少し厚くなり、
胚の発育も一般的なスイカの種に比べやや劣るので発芽しにくいです。
そのため、種に少し工夫をします。
種まきをする前に種が発芽してくる部分を、
爪きりなどで少し切っておいたり割ったりしておきます。
割るときは、爪きりの持つ部分に縦に種を入れて、
ピシッっと音がする程度に割ります。
少し割れていれば大丈夫です。
・種まき
種まきは一般的なスイカと同じように行います。
ただ、栽培する期間はなるべく夏の作型に合わせるように種まきをします。
これも種なしスイカの特徴で、初期の生育が少し遅いからです。
初期の生育は遅いですが、その後はつるの勢いがとても強くなります。
・土作り
土作りですが、つるの勢いがとても強くなるので、
チッソの量は一般的なスイカより半分くらいにしておきます。
・整枝
仕立て方は4本仕立ての2果どり、または3本仕立ての1果どりにします。
つるの勢いがとても強いので、こまめに剪定します。
・受粉の仕方
種なしスイカの花粉を雌しべにつけても実ができません。
そのため、種がある普通の品種の花粉をつける必要があります。
事前に混植しておくか、人工受粉をしましょう。
混植するときには、種なしスイカ3株~5株につき、種ありスイカ1株くらいで良いです。
混植、人工受粉するときのスイカの品種はどれでも構いません。
その後の栽培管理は一般的なスイカと同じように行います。
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方