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スイカ 鉢での育て方
■スイカ 栽培スケジュール
■スイカ 栽培データ
英名・学名 watermelon・citrullus lanatus
形態 つる性一年草
原産地 地中海沿岸、小アジア
草丈/樹高 100cm~300cm
開花期 6月~8月
結実期 7月~9月上旬
花色 黄色
栽培難易度(1~5) 3
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
特性・用途 耐暑性が強い、初心者~中級者向け
スイカを育ててみたいけれど、
栽培スペースがほとんどない場合には、
鉢で空中栽培することができるので試してみてください。
[スイカ 鉢での育て方]
■品種
鉢でスイカを育てるのであれば、小玉スイカがお勧めです。
小玉スイカは、あんどん仕立てで空中栽培ができるので、
狭いスペースでも育てることができます。
小玉スイカにもいろいろな品種があり、
好みの糖度や食感で選ぶことができます。
・紅小玉
早生で作りやすい品種です。
糖度も高く、線維が少く柔らかです。
我家も、紅小玉をよく作ります、ジューシーで美味です!
・ひとりじめ
糖度が高く、独り占めして食べたくなるおいしさです。
大玉によく似たシャリシャリとした食感です。
・サマーキッズ
気温が低い地域や、日照時間が少なくても育てやすい品種です。
シャリ感の強い食感です。
・イエローキッズ
サマーキッズの黄玉スイカです。
甘さもあり、しっかりとしたシャリ感があります。
・姫甘泉
皮のそばまで甘さがいきわたり、大玉に負けないシャリ間が味わえます。
実が固く、多少の衝撃では割れにくく、保存性も良いです。
スイカの空中栽培は省スペースで病気にかかりにくいです
■栽培管理
スイカは高温で乾燥した環境を好みます。
できるだけ日当たりのよい場所で育て、
水やりは生長過程に応じてやり方を少なくしていきます。
鉢で育てる場合は、根が深く張るので、
10号鉢以上で深さのある鉢を選ぶと良いでしょう。
種から育てるのであれば4月に種まきを行います。
苗を植える時は、病気になりにくい接ぎ木苗を選ぶと安心です。
・鉢と用土
スイカの根は、乾燥地でも水分をとれるように細く分岐し、
深く地中に潜るようになっています。
そのため、鉢は大きめのものを用意します。
10号鉢に1株が育てやすい目安になります。
あんどん仕立てにし、1株で2個の実を収穫できます。
用土は、水はけのよいものを用意します。
市販の野菜用の用土で充分ですが、
自分で用意する場合は、
赤玉土:堆肥:砂やパーミキュライトを6:2:2の割合にし、
緩効性化成肥料(ゆっくり効く肥料)を1握り混ぜます。
・種まきからの場合
スイカは移植を嫌うので、4月上旬~中旬に鉢に直まきをします。
鉢底に鉢底石を敷いてから用土を入れます。
土の中央に穴を開け、種を3~5粒いれ、軽く土を被せます。
まだ寒い時期には、ホットキャップなどで保温すると発芽しやすくなり、
ウリバエやタネバエの幼虫の食害も防ぐことができます。
間引きながら育て、最終的には生育の良いものを1株のこします。
本葉が3枚ほど育ってくると、ホットキャップの中が蒸れてくるので、
上部を空けて換気をしてあげます。
*詳しい種からの育て方はこちらをご覧ください。
>>スイカ 種からの育て方
・苗を選ぶ場合
小玉スイカは病害虫の被害にあいやすいので、
初心者のかたは、病気に強い接ぎ木苗を選んだ方が安心です。
苗は、節間が詰まっていて、
葉の色が鮮やかで、茎の太いものを選びましょう。
葉は4~5枚ついているものを選び、
変色などの病気の兆しがないか、葉の裏もしっかりとチェックします。
苗は鉢の中央に植えます。
鉢に穴を掘り、植え付けますが、スイカは浅植えになるように植えます。
植え付け後はたっぷりと水を与え、ホットキャップで保温します。
苗が根付いたらホットキャップの上部を空けて換気を行います。
*詳しい苗の選び方はこちらをご覧ください。
>>スイカ 苗の選び方
こんな狭い場所でも美味しいスイカが育ちます♪
・鉢の置き場所
スイカは高温で乾燥した環境を好みます。
鉢はできるだけ温かく、日当たりのよい場所に置きましょう。
・水やり
スイカは乾燥気味な環境を好みますが、生長過程ではある程度の水分が必要です。
鉢が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらい十分に水を与えます。
ただし、栽培の終盤では、過湿だと実が割れたり味が落ちます。
実が育っていく過程では、水の量を減らしていきます。
・摘芯
スイカの本葉が5~6枚ほど育って来たら、
病気防除のため、よく晴れた日に親づるを摘み取って摘芯をします。
すると、子づるが伸びてきます。
子づるは、生育の良いものを2本残して摘み取ります。
市販の高さ150㎝のあんどん支柱を使っても良いですし、
150㎝の支柱を4本、短い支柱を10本くらい用意し、
紐や針金で固定し、あんどん仕立て用の支柱を作っても良いです。
週に2度くらいは様子を見て、つるを支柱に添って誘引していきます。
一つの子づるに1つの実をならします。
子づる2本で2個の収穫です。
子づるの13~23節くらいの3番花に結実させると良い実になります。
結実させる実よりも下についた雌花や、伸びてくる孫つるは摘み取り、
1~2つの実に栄養を集中させます。
・人口受粉
スイカをあんどん仕立てにするときは、
結実させる花を限定する必要があります。
たくさん実がなると嬉しいのですが、
限られた栽培スペースでおいしい実を育てるには、
1株に2つの実を結実させるのが良いです。
2本伸ばした子づるの13~23節目くらいにできる雌花を、
人工授精で結実させ、それ以外の花は摘みとります。
人工授粉は早朝に行うと効果的です。
雄花を摘み取り、花粉を雌花の柱頭に軽く触れさせます。
ラベルに授粉日を書いて実の近くに結び付けておくと、
収穫の目安になり便利です。
・追肥
実が卵くらいの大きさになったら追肥を行います。
米ぬかや、油かす、鶏糞などを10gほど2~3週間おきに2回与えます。
スイカは収穫までの期間が長いので、追肥は必要です。
この時期に追肥を行うと、実の糖度が増します。
しかし、追肥を与える時期が早過ぎると、
つるばかりが伸びて実がなりにくくなります。
・実の管理
実がこぶし大くらいの大きさになったら、
ネットに入れて支柱に吊り下げるようにします。
あんどん仕立てで空中栽培を行うときは、
実を支えてやらないと、重さでつるが痛んだり、
重さに耐えきれずに実が割れたり落ちてしまいます。
・収穫
小玉スイカは、結実から30~35日後に収穫を行います。
ただ、天候にも左右されるので、人工授粉を行った日を目安に、
実が付いている節の巻きひげが枯れているのを確認してから収穫を行います。
よく、実を叩いた音で判断すると聞きますが、
素人が音で実の完熟加減を判断するのは難しいように感じます。
スイカは、収穫時点で生長がストップするので、
追熟などせず、新鮮なうちに食べるのが良いです。
■病害虫
小玉スイカは病害虫が発生しやすいので、対策が必要です。
・低温多雨の時に発生しやすい病気
・つる割れ病
つるの付け根が割れ、腐ってくる病気です。
発生したら、株ごと抜き取って処分します。
・炭そ病
葉や実に黒い斑点ができ、腐っていきます。
つる割れ病や、炭そ病は、
ダイセンやダニコールをまくと予防することができます。
・乾燥時に発生しやすい病気
・うどんこ病
葉に白い斑点ができてくる病気です。
モレスンを散布するとよいでしょう。
ウリハムシや、ハモグリバエなど、害虫にも注意が必要です。
葉を食害しますが、害が進行するスピードが速いので、
見つけ次第薬剤を散布します。モレスタンが有効です。
また、ベストガード粒剤を施しておくと、被害を予防できます。
■スイカ 鉢での育て方のコツ
1.あんどん仕立てにすると、狭いスペースでも栽培できる
2.日当たりのよいところに置き、生長時期に合わせて水をやる
3.摘心を行い、良い子づるを選んで育てる