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スイカ 高PH障害
PH障害が疑われるいびつなスイカ
スイカを育てたものの、なぜかうまく育たたない、
色々な生理障害が出る、実に異常が出る、けれど病気ではないことがあります。
スイカに限らず、植物を育てる時には、土の酸度にも注意が必要です。
酸度が高い状態になっていると、高PH障害が出る可能性が高いです。
スイカ栽培での高PH障害には、どのような症状や原因があるのでしょうか。
[スイカ 高PH障害]
■主な症状
・異常果
高PH障害になると、色々な症状が出ますが、
一番目立った症状が出るのは、実です。
表面がでこぼこになったり、いびつな形になったりと、
見るからに正常な実とは違う雰囲気が出ます。
さらに、実を切ってみると、果皮と果肉の間の白い部分が茶色っぽく変色し、
果肉もうまく熟していないような、白や黄色が混ざった状態となります。
・様々な生理障害
PHが高いということは、土がアルカリ性になっているということです。
植物には、それぞれ合った酸度があります。
たいていの植物は、弱酸性~中性が良いとされています。
スイカもその1つで、土が極端にアルカリ性になっていると、
高PH障害以外にも、色々な生理障害の症状が出ます。
高PH障害の症状としては、異常果がメインとなりますが、
他の生理障害が重なることで、葉などにも症状が出るようになります。
■主な原因
・砂地
栽培している土が砂地になっていると、高PH障害が起こりやすいです。
高PH障害自体は、あまり起こるような生理障害ではありませんが、
症状が確認されているエリアが、メキシコの砂漠などの砂地です。
砂地は、有機物が少なく、雨が降ったり、
有機物が入り込んでも流れ出やすくなっているため、
酸性になりにくく、むしろアルカリ性に傾きやすいです。
さらに、カルシウムやカリウムなどの無機物が多いため、
アルカリ性に傾きやすいのです。
・アルカリ資材の入れすぎ
極端な砂地でなくても、土がアルカリ性に傾くことはあります。
日本は雨が多い国のため、どちらかというと酸性に傾きやすいといわれています。
ところが、土作りなどの際に入れる資材の種類や量によって、
アルカリ性になっていることもあります。
アルカリ性に傾ける資材としては、石灰類が有名です。
栽培前の土作りの際に、石灰類を加える方も多いでしょう。
石灰類は、カルシウムなどの微量要素を含むため、
植物を健全に育てるためにも必要な資材です。
ただ、あまりにも多量の石灰類を使用すると、高PH障害の可能性が高くなります。
■対策
・土壌改良
スイカが特産の地域の中には、砂地気味になっているところもあります。
けれど、通常の土で育てやすいように改良されている品種が多いため、
基本的には普通の土で栽培します。
特に家庭菜園などでは、砂袋などを使って栽培すると、
高PH障害などの不調によって栽培に失敗するケースも多いので、
注意が必要です。
スイカを栽培するエリアの土が、砂地気味になっている場合は、
市販されている堆肥や腐葉土などを足して、土を改良します。
色々な資材を混ぜるのが面倒な場合は、
市販の培養土や土壌改良材を投入するのもお勧めです。
また、土壌改良の際に石灰類を混ぜる場合は、量にも注意します。
栽培地の土の酸度が気になる場合は、
市販のキットを使って、酸度を計測しておきましょう。
■判断基準
高PH障害は、頻繁に起こるような生理障害ではありません。
けれど、普段から土の酸度に気を配っておくと、
高PH障害以外の生理障害を防ぐことにもつながります。
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 吊り栽培