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スイカ ウリハムシ対策
体長7~8㎜と小さいが厄介なウリハムシ
スイカやキュウリなど、ウリ科の植物を育てていると、
ウリハムシがよくやってきます。
体はあまり大きくなく、オレンジや黒の羽をしているのですが、
スイカにとっては意外と厄介な害虫です。
[スイカ ウリハムシ対策]
■ウリハムシの被害
ウリハムシは成虫、幼虫ともにスイカを食害します。
成虫はおもに葉や実を、幼虫は根を食べるので、
発生が多いと実を収穫しないうちに枯れてしまうこともあります。
成虫の発生が特に多くなるのが、5月と8月です。
5月は前年発生したウリハムシが越冬したものです。
その5月に発生したウリハムシが生んだ卵が成虫になるのが8月です。
5月といえば、スイカの苗を植え付ける時期でもあります。
成虫は葉を丸くくりぬいたような形に食害します。
まだ定植したばかりのような小さな苗だと、
葉の数も少ないため、少しの被害でも調子を崩すことがあります。
5月に発生したウリハムシの成虫が少なくても、
その時に発生した成虫に卵を産み付けられると、
今度は根を狙われることになります。
栽培前半で、病気でもないのに株の元気がなく、
生育が遅かったり、枯れてしまったりする場合は、
ウリハムシの幼虫によって根を食べられるのが原因である場合が多いです。
その後、なんとか枯れずに幼虫をやり過ごしても、また8月には成虫が発生します。
成虫は葉を食害し、大事な実の表面もかじって食害します。
ウリハムシの発生とサイクルは、
スイカ栽培サイクルと密接な関係があり、ウリハムシはとても厄介となるのです。
ウリハムシは、繁殖力が強いです
■ウリハムシの対策
ウリ科の植物を育てていると、どこからともなくやってくるのがウリハムシです。
1匹だけと思ったら、気温が高くなるにつれて少しずつ数が増え、
気付いた時には大量のウリハムシがスイカのあちこちにいることもあります。
ウリハムシの被害を予防したり、最小限に済ませる方法をご紹介します。
・捕殺
なんといっても捕殺が重要です。
スイカ栽培期間中は常に成虫の飛来に注意する必要があります。
成虫を捕殺すれば、卵を産みつけられる確率が各段に減ります。
ウリハムシは、人が近づく気配がするだけでも飛び立ってしまいます。
体が小さく敏感なので、なかなか捕殺するのは難しいのですが、
コツを掴めば比較的簡単に捕まえることができます。
まず時間帯です。
午前中のできるだけ早い時間帯であれば、
気温が低いためかウリハムシの動きも緩慢になります。
近づいてもすぐに飛び立つことがないので、
朝の涼しい時間帯を狙ってそっと近づきましょう。
次に捕獲した時にウリハムシを集める場所です。
一番お勧めなのがペットボトルです。
口が狭くなっていて、ある程度の深さがあるので、
捕まえた後にすぐ逃げられる心配がありません。
水を少し入れておくと溺れるので好都合です。
ウリハムシがとまっているところにそっと近づき、
ペットボトルの口を近づけ、指や箸で軽く押してペットボトルに落とします。
これだけのことなのですが、時間帯と捕獲容器に気を付けるだけでも、
捕まえる難易度が、たいへん下がります。
ネギ科のチャイブ、7月ごろ咲くので美しい害虫除けに♪
・ネギ類を使う
ウリハムシはネギ類のにおいを嫌うといわれています。
そのため、スイカを育てているすぐ近くに、
ネギ類を育てていると、忌避効果が期待できます。
ネギの香りがすれば良いので、白ネギ・青ネギに関わらず、
タマネギやハーブのチャイブでも構いません。
時期的にはスイカの苗を植え付けた後くらいにタマネギの収穫期がきます。
この時、不要になって切り捨てるタマネギの葉の部分を、
スイカの周りに散らしておくだけでも大きな効果があります。
ただし、あくまでも忌避効果があるだけです。
成虫の中には、ネギのにおいを気にせず寄ってくる猛者もいます。
もしネギ類を周りに植えていても、
ウリハムシの成虫がやってきた場合は、捕殺しましょう。
シルバーマルチ C)日本農業システム
・シルバーマルチ
ウリハムシはキラキラしたものが苦手です。
スイカを育てる時、畝をシルバーマルチで覆うことで、
畝全体がキラキラするので、ウリハムシを予防することができます。
ただ、スイカが生長してくると、シルバーの部分が、
ツルや葉で隠れてくるため、忌避効果が薄れます。
その時を狙って成虫がやってきた場合は、やはり捕殺が必要になります。
また、プランターなどの容器栽培の場合でも、
土の表面にシルバーマルチやアルミ箔を敷くことで効果が期待できます。
・薬剤
それでも毎年たくさんのウリハムシが発生するという場合は、
薬剤を使っての防除が効果的です。
ウリハムシを完全に防ぐのが難しいのですが、
それでも何もしないよりは予防になります。
マラソン乳剤は、いろいろな害虫に使えて便利です。
ダントツ水溶剤は、収穫前日まで4回使用が可能です。
こちらは葉などを食害される場合に有効ですが、
植え付け時に土と混ぜることでも効果があります。
その場合は、土と混ぜるのが1回、その後の散布が3回までになります。
ウリハムシの幼虫による根の食害には、ダイアジノン粒剤が使えます。
種を播く時か、苗を定植する時に土と混ぜて使います。
どの薬剤を使う場合も、登録されている植物の中にスイカがあることを確認し、
使う時の量や使い方の説明書をよく読んでから使用しましょう。
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方