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俵小町
俵小町
俵小町は、大和農園が改良して作った、小玉スイカの品種です。
作りやすくおいしい俵小町には、どのような魅力と特徴があるのでしょうか。
また、栽培のコツなどをご紹介していきます。
[俵小町]
◎俵型の小玉スイカ
俵小町は、名前に俵と入っている通り、横長の俵型をしています。
スイカといえば、一般的には丸いものをイメージする方が多いですが、
楕円形の品種も意外と多いのです。
同じ楕円形品種のスイカでも、比べてみると少しずつ違いがあります。
寸詰まりになったずんぐりしたタイプや、スラっと細長いタイプなど様々です。
俵小町の場合は、少しスラっとしていて細長く見えるのが特徴です。
表面の皮には、スイカらじい明るい緑と濃い緑の縞模様があります。
同じ緑色同士の縞模様ですが、濃淡がはっきりとしている分、
模様もくっきりとしています。
中の果肉は鮮やかな桃紅色で、一般のスイカよりも少し薄く見えることがあります。
果肉の濃淡は、栽培環境や収穫のタイミングなどによって異なりますが、
深紅というよりは少しピンクがかったような色をしています。
鮮やかな果肉の色、真っ黒な種とのコントラストが美しく、食欲をそそります。
糖度は11度~12度くらいまで上がり、強い甘みと旨みがある上に、
スイカの爽やかな香りがたっぷりと詰まっているので、たくさん食べられます。
小玉サイズに育つ品種のため、
一人からでも食べきりやすいサイズなのも嬉しいポイントです。
楕円形をしているため、球形の小玉スイカよりさらに家庭用冷蔵庫に入れやすく、
保存がしやすいのも魅力的です。
小玉スイカの割りに肉質も締まっていて、
甘さともシャリ感をきちんと感じることができます。
販売用のポップ
◎低温に強く早出し栽培に向く
俵小町は低温に強い性質があります。
低温期であっても品質の良い雌花の着生と花粉の出が安定しているため、
着果率も高いです。
そのため、ハウスによる促成栽培やハウスの半促成栽培、
トンネル栽培といった、低温期に着果させるような作型での栽培に適しています。
ハウスでの促成栽培なら、早ければ3月中の収穫が可能になり、
スイカとしてはかなり早い出荷時期となります。
俵小町は低温期ほどではありませんが、高温期にもやや強い性質があります。
そのため、トンネル栽培の中でも8月収穫となる作型でも育てることができます。
作型を変えて栽培することで、3月~8月までの長期間の収穫が可能になります。
◎安定した品質で2番果収獲もできる
俵小町の素晴らしいところは、秀品率の高さにもあります。
栽培中や収穫後の裂果が少ないにも関わらず、
皮は薄めで皮際まで果肉を楽しむことができます。
草勢も栽培初期から後半まで安定していて、栽培中のコントロールが容易です。
草勢を安定させた状態を続ければ、2番果を育てることも可能です。
糖度上がりや発色するスピードが早い早生種ですが、
奇形果の発生なども少なく、収穫後の日持ち性も中程度はあります。
収穫後の劣化が早いと、棚もちが悪く扱いが難しくなりますが、
ある程度の棚もちがあるため、安心して出荷・販売することができます。
■俵小町
◎特徴
・スラッとした楕円形をした俵型の小玉品種
・明るい緑と濃い緑の縞模様がある
・緑色の濃淡がはっきりしているため、縞模様がくっきりと出る
・果肉は鮮やかな明るい桃紅色で、種は黒色
・糖度は11度~12度まで上がり、甘くおいしい
・糖度の高い小玉スイカだが肉質が締まっていてシャリ感が強い
・低温に強い性質がある
・低温期の雌花お着生や花粉の出が良く、着果率が高い
・高温期にもやや耐性がある
・ハウスでの促成栽培や半促成栽培、トンネルでの早熟栽培といった作型に適している
・ハウス促成栽培で3月収穫から、トンネル早熟栽培の8月収穫まで、
作型を変えて栽培することで長期間収穫が可能
・秀品率が高く、草勢が安定している
・裂果が少ない
◎栽培のコツ
・基本の育て方は、一般の小玉スイカと同じ
・草勢を安定させておくことで2番果の収穫が可能となる
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 収穫時期の見分け方