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姫新月
姫新月
姫新月(ひめしんげつ)は、丸種株式会社が販売する小玉スイカ品種です。
丸種株式会社からは、多数のスイカ品種が販売されていますが、
人気の姫新月とは、どのような特徴を持ったスイカなのでしょうか。
また、育て方のポイントは何かあるのでしょうか。
[姫新月]
◎真っ黒な新月のような小玉スイカ
新月は、太陽と月が重なり合い、月がほぼ見えない状態となります。
月自体は見えないのに、太陽の強い光を受けることで、
月の輪郭だけが浮かび上がるようにして見え、とても神秘的です。
そんな新月という名がつけられている姫新月も、真っ黒な姿をしています。
形は真ん丸なものから、少し腰高になるものまであり、よく揃うのが特徴です。
表面の皮は濃い緑色で、遠目では真っ黒に見えるほど、濃い色をしています。
縞はほとんど入らないので、まるで小さな爆弾のようにも見え、ユニークです。
1玉は2.5kgほどと、それほど大きくなく、小玉スイカに分類されます。
1玉が大きいと、冷蔵庫にも入れにくいことが多いですし、
少人数では消費に時間がかかるため、持て余すこともあります。
2.5kgくらいのサイズなら、1人でも無理なく食べきれるサイズなので、
少人数での消費に向いています。
◎輸送性に優れ棚もちが良い
姫新月は、表面は黒い色ですが、中の果肉は鮮やかな赤色をしています。
果肉は糖度が12度以上に上がるため、スイカの中でも甘い品種です。
けれどただ甘いだけでなく、果肉はよく締まっていてシャリ感があります。
小玉スイカの中には、肉質が柔らかくなりやすい品種もあり、
スイカのシャリシャリとした食感が好きな方の中には、
物足りなさを感じることもあったでしょう。
姫新月の場合は、甘さと爽やかさに加え、
シャリ感も持ち合わせているので、スイカ好きも納得のおいしさです。
肉質が締まり、表面の皮も硬いため、裂果に強いという性質があります。
栽培中の生理的な裂果はもちろん、
収穫後に輸送されている間の裂果も少ないため、
輸送性に優れた品種となっています。
肉質も硬めで締まっているので、収穫後の果肉の劣化が遅いのも魅力です。
家庭菜園で育てる場合であっても、日持ちがするのは良いことですが、
出荷目的の栽培も、店での棚もちが良いとなれば嬉しいポイントとなります。
◎まんべんなく発色させる玉直し
見た目が黒く、特徴的な姿をしていますが、育て方としては普通です。
それほど難しいことがあるわけではありません。
基本的な小玉スイカの栽培方法で、十分育てることができます。
与える肥料の目安は、大玉スイカよりも3割ほど減らすのがコツです。
また、特徴的な黒い色をむらなく発色させるために、玉直しは必要不可欠です。
スイカの実と地面が接地する部分は、どうしても光が当たりにくくなるため、
その部分だけ発色が悪くなります。
玉直しをして、発色が悪い部分に光を当てることで、
全体的にキレイに色づかせることができます。
少なくとも、収穫の1週間前までには、玉直しを行っておきましょう。
姫新月は、ハウス促成~露地までの広い範囲で栽培できます。
栽培する作型によって、受粉させてから収穫できるまでの、
目安となる日数が異なります。
大型トンネルなどを使った6月収穫の場合は35日~38日、
露地栽培で7月収穫の場合は30日~32日が目安となります。
一般的なスイカの場合、収穫適期の判断は交配した日からの日数だけでなく、
ツルの枯れ具合、叩いた時の音などから総合することがほとんどです。
ただ、姫新月の場合は、叩いた音や色から判断することが難しいため、
交配した日からの日数によって判断することとなります。
■姫新月
◎特徴
・表面の皮が黒く、中の果肉が赤い小玉スイカ
・表皮に縞模様はほぼない
・円形~やや腰高の形をしていて、1玉2.5kg前後によく揃う
・糖度は12度以上に安定して上がり、甘さと爽やかさがある
・肉質は締まっていて硬めで、シャリ感がある
・皮が丈夫で裂果に強く、輸送性が高い
・収穫後の劣化も遅いので、棚もちが良い
・ハウス促成栽培、大型トンネル栽培、中型トンネル栽培、露地栽培が可能
・交配から収穫までは。6月収穫で35日~38日、7月収穫で30日~32日が目安となる
◎栽培のコツ
・基本の育て方は、一般的なスイカと同じ
・施肥量の目安は、大玉スイカよりも3割減らす
・まんべんなく発色させるため、収穫の1週間前には玉直しを行う
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 収穫時期の見分け方