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せみしぐれ
せみしぐれ
せみしぐれは、大和農園が改良して作った、大玉スイカの品種です。
せみしぐれが持つ魅力と特徴と、育て方のコツをご紹介します。
[せみしぐれ]
◎ずっしり思い卵形の大玉スイカ
せみしぐれは、楕円形の大玉スイカで、1玉が7kg~9kgほどにもなります。
スイカの中には、他にも卵形をした品種がいくつかありますが、
大玉スイカで卵形をしているのは、少し珍しいです。
スイカといえば丸い形をイメージする方も多いので、
楕円形をしたスイカそのものが珍しく感じるということもあります。
形は少し珍しい卵形ですが、表面の模様は、一般的なスイカと同じ緑と黒の縞模様です。
しかも色がはっきりと出るので、模様もくっきりと見え、美しいです。
中の果肉も、一般のスイカと同じ赤色をしています。
真っ赤というよりは、少しピンクがかった鮮やかな桃紅色をしています。
糖度は13度前後まで上がり、スイカとしてはとても甘い部類に入ります。
一般的なスイカでは、10度もあれば甘いスイカといわれるので、
13度前後となると非常に甘く感じます。
せみしぐれの場合、スイカ特有の香りも強く、濃厚な旨みと甘みが味わえます。
大玉サイズとなるので、たっぷりとおいしいスイカを楽しむことができます。
果肉は硬めでシャリ感が強く、思い切り頬張ればシャリシャリとした食感と、
ジューシーな風味が涼を運んでくれます。
◎高温期の栽培に向く
せみしぐれは、低温よりも高温期に強い性質があります。
そのため、作型も低温期にかかるハウス促成栽培などよりは、
中型トンネルや小型トンネルを利用した作型や、露地栽培の方が適しています。
早出しよりも7月~8月に収穫する作型の方が合っているため、
家庭菜園でもチャレンジしやすい品種となっています。
低温期は、雌花の着生や花粉の出があまり安定せず、
その分着果率も下がるので、できれば避けた方が無難です。
気温が上がってから定植し、保温につとめながら栽培し、
高温期の株が充実した状態で着果させると、実の肥大も良く、良い実が収穫できます。
◎秀品率が高く日持ち性が良い
せみしぐれはつるもちが良く、担果力もあるので、肥大性と玉伸びが良い品種です。
栽培初期は草勢が中位ですが、交配期以降は強めになるので、
着果後に草勢が弱まって実が思うように大きくならないということが少ないです。
そのため、収穫した実の秀品率が高く、玉揃いも良くなります。
発色は中程度ですが、糖度上がりが早く、しかも果肉が硬く締まっているため、
劣化が遅い性質があります。
あまみがのるのが早いことと、果肉の劣化が遅いことが重なり、
収穫適期がやや広めなのも、魅力的です。
家庭菜園でもプロの農家でも、スイカ栽培の肝はやはり収穫のタイミングです。
最後の最後の作業である収穫期をはずすと、
本来はおいしいはずのスイカのおいしさが半減することもあります。
収獲が早すぎると甘くなく、かといって遅すぎると果肉が劣化したり甘みが落ちたり、最悪は割れて食べられないということにもなりかねません。
大玉に育ち、しかも甘くおいしい期間が長いというのは、
食べる側からするととてもありがたい特徴です。
■せみしぐれ
◎特徴
・卵のような楕円形をした大玉スイカ
・1玉が7kg~9kgほどになる
・表面は緑と黒の縞模様があり、色がはっきりとし模様もはっきりと出て美しい
・果肉は鮮やかな桃紅色で、肉質はよく締まっている
・糖度は13度前後まで上がり、濃厚な甘みと旨みを楽しめる
・シャリ感が強く、爽やかな食感とジューシーさがおいしい
・低温期よりも高温期に強い性質がある
・中型トンネル栽培、小型トンネル栽培、露地栽培と、
7月~8月に収穫する作型に適している
・栽培初期は草勢が中位だが、交配期以降は強めになる
・担果力があり、実の肥大性が良い
・糖度上がりが早く果肉の劣化が遅いので、収穫適期が広い
・秀品率が高く玉揃いが良い
◎栽培のコツ
・基本の育て方は、一般の大玉スイカと同じ
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 収穫時期の見分け方