スイカの植物的特徴

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スイカの植物的特徴

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スイカと聞いてイメージするのは、丸くて大きい実の方です
けれど、実が育つのですから、当然それ以外の部分も存在します

 

 

スイカという植物の特徴とは、どのようなものなのでしょうか。

つる・葉・実などに分けて、分かりやすくご紹介します。

 

 

[スイカの植物的特徴]

 

■スイカの植物的特徴

スイカを植物的に見た時、大きく分けると、つる・葉・実に分けられます。
それぞれ、どのような植物的特徴があるのか、まとめました。

 

◎株姿
スイカはつる性の植物です。
柔軟性のあるつるが長く伸び、そこに葉と花がつきます。

 

花は雌花と雄花に分かれていますが、1株で両方がつくので、
基本的には1株で受粉が可能です。
3倍体品種などは、受粉用の別株が必要となります。

 

つるの長さは品種によってまちまちですが、長く伸びるのが基本です。
中には矮性の特性を持った品種もあり、節間がかなり短く、
一般的なスイカに比べると、1/4ほどの長さにしかなりません。

 

実の大きさは、大玉・中玉・小玉に分けられますが、
つるの長さ自体は実の大きさとそれほど関係なく、小玉品種でもつるは長く伸びます。

 

葉は切れ込みの入ったものがほとんどですが、
突然変異によって切れ込みのないものが発生することもあります。

 

 

丸いスイカ

 

 

ラグビーボール型

 

 

◎果実の外観

・大きさ
スイカの果実は、大きく分けて大玉・中玉・小玉の3種類があります。
日本では、3kg未満が小玉スイカ、5kg以上を大玉スイカ、
小玉と大玉の中間を中玉スイカと呼ぶことが多いです。

 

世界には様々なスイカ品種が存在し、
非常に小さいものからかなり大きいものまであります。

 

小さいものでは、1個が50g~80gと手の平に乗るほどです。

大きなものになると、20kg~40kgと、
人力では持ち上げるのが難しいものも出てきます。

 

日本では、地域によってはスイカの大きさを比べるコンテストが開かれることがあり、
そういった時に使われる品種は、もともと大きく育つ品種が多いです。

 

・形
スイカ=丸い形のイメージが強いですが、意外と形の種類も豊富です。
キレイな円形のものもありますし、枕やラグビーボールのような楕円形をしているもの、
ヒョウタンのようなくびれがあるものなどがあります。

日本で販売されているスイカのほとんどは、円形か楕円形ですが、
ヒョウタン型もお店に並んでいると人目を引きそうです。

 

・色
スイカの果実の表皮の色といえば、緑が基本です。
けれど、これ以外にも白っぽいごくごく薄い緑色や、
黒にしか見えないほどの濃緑色、黄色などもあります。

 

中国には、赤い色をした皮のスイカもあるという話もあるようです。

 

・斑紋
日本のスイカの代表的な斑紋は、縞模様です。
濃い緑と黄緑の配色の縞模様を見ると、
無条件にスイカを思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。

 

スイカの中には、黒皮や白色(緑白)の品種もありますが、
黒一色、白一色に見える表皮も、
よくよく見てみると縞模様が入っていることがほとんどです。

 

無地に近いものもあるものの、ごくごく薄く細いラインが入っています。

同じ縞模様でも、配色は品種ごとに異なります。

 

濃い緑と黄緑のオーソドックスな組み合わせはもちろん、
濃い緑と黄色に近いような淡い緑色など、意外と色の組み合わせも豊富です。

 

また、キレイな縞模様ではなく、ラインが崩れたような網目模様が入るものもあります。
色が薄く模様の線が細いものは、遠目から見ると無地に見えますが、
近くでみると模様が入っていることが分かります。

 

同じ品種であっても、栽培環境や管理法によって、
色に差が出たり、模様の幅に違いが出ることもあります。

 

 

縞王、美味しかったです!

 

 

イエローBonBonの黄色い果肉

 

 

◎果肉の中身
・果肉の色
日本でのスイカの果肉は、赤が主流です。

けれど、自生している地域の野生のスイカの果肉は、
白~黄であることが多いようです。

 

現在栽培されている食用スイカの祖先だろうといわれているスイカも、
黄色っぽい薄い色をしています。
このことから、赤肉は突然変異から生まれたものだと考えられています。

 

日本でも、赤以外にもオレンジや黄色、白色の品種もあります。
また、同じ赤色といっても、品種によって色幅があります。

 

日本では明るい桃紅色のものが人気ですが、
海外ではクリムゾンレッドやワインレッドといった、濃い赤色をしたスイカもあります。

 

・果肉の質
日本のスイカと海外のスイカとで、
分かりやすい違いがあるとすれば、果肉の質です。

 

日本のスイカには「シャリ」と呼ばれる独特の食感が付加されています。

 

現在の日本では、カット販売が主流となっているため、
肉質が劣化しにくい硬いものが増えてきています。

肉質が硬くなると、シャリ感というよりもシャキシャキ感の方が強くなります。

 

・果肉の甘さ
日本のスイカは、みずみずしさの中に甘みがきちんとありますが、
スイカが自生している地域の野生のスイカには、ほとんど甘みがありません。

 

糖度は2度~3度ほどしかなく、しかも苦みが強いものも多いため、
甘みはほとんど感じられません。

 

日本では10度以上あるものがほとんどで、
近年は12度~13度くらいあるものがよく売られています。

 

品種によっては、15度以上になるものも出てきているほどで、
スイカはどこまで甘くなるのでしょうか。

 

また、同じ糖度であっても、果肉の色によって感じ方が異なるという話もあります。
糖度は同じはずなのに、果肉の色が黄色と赤色では、
赤色の方が甘いと感じる人が多いというのです。

 

人間は視覚からの情報による影響を大きく受けるため、
色の濃い赤色の方が甘いと感じる方が多くなるのでしょう。

 

 

源五兵衛すいかとまり漬け、ピンポン玉くらいが美味しい♪ C)全農とっとり

 

 

◎果実の用途
スイカは果肉を生で食べるものというイメージが定着していますが、そうとは限りません。
日本でも、漬物にするための品種が存在します。

 

よく、スイカの皮や摘果した若い実を漬物にするという話は聞きますが、
実は漬物専用の「源五兵衛」という品種があるのです。

 

大きく育った実ではなく、若い小さな実を収獲し、丸ごと漬物に利用します。

漬物の他に、種を食べるために作られた品種もあります。

 

日本ではあまり種を食べる習慣がありませんが、
中国などでは、炒ったスイカの種を食べます。

 

そのため、種が大きく育つ品種が作られたそうで、
種全体が赤茶色のタイプと、黒っぽい茶色の縁取りで、
中央が白や黄色っぽい色をしているタイプがあります。

 

果実自体は3kg~4kgほどで、果肉は白~黄ですが、
大きな種が250粒~300粒も入っているそうです。

 

■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 吊り栽培


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