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スイカ 着果促進剤
スイカの実をつけるためには、雌花に雄花の花粉をつけ、
受粉させる必要があります
自然に任せたままでも、虫によって受粉させることもありますが、
確実性をとるなら人工受粉がお勧めです。
さらに、人工受粉をしていても、あまりうまく着果できない場合には、
着果促進剤を使うこともあります。
この着果促進剤とは、どのような効果があるものなのでしょうか。
また、スイカに使える着果促進剤には、どのようなものがあるのでしょうか。
[スイカ 着果促進剤]
■着果促進剤とは?
着果促進剤とは、その名の通り、植物の着果を促すための薬剤です。
有名なのは、トマトやナスの着果促進に使われる、
トマトトーンや、ブドウの着果材として使われるジベレリンです。
どちらもホルモン剤として、ホームセンターなどでも販売されていますので、
家庭菜園で利用する場合であっても、入手は難しくありません。
ただし、使用法や使用量を間違えると、奇形果や生長異常の原因となるので、
取り扱いには十分な注意が必要となります。
■スイカに使える着果促進剤
スイカに使える着果促進剤は、おもに2種類です。
どちらもホームセンターやインターネット通販で、手に入れることができます。
それぞれの特徴と、使い方を簡単にまとめました。
・塗布用ベアニン
塗布用ベアニンは、着果促進のために塗布材です。
雌花が開花した当日、ごく少量をスイカの果梗(かこう)部に塗布します。
果梗部とは、スイカの実とつるをつないでている部分です。
雌花が開花した時は、花のすぐ裏側にある子房とつるをつないでいる部分、
ということになります。
塗布用ベアニンは、容器のフタを取ると、
容器の先端が細いノズルになっているので、狭い場所でも作業がしやすいです。
開花当日、1花にひとぬりするだけなので、とても簡単です。
しかも原液のまま使えるので、溶液を作って余らせる心配もありません。
・フルメット液剤
フルメット液剤は、開花前日と開花当日の両方に使え、
しかも果梗部と子房かも選べます。
ただし、使用する箇所によって液剤の希釈率が異なります。
果梗部に使う場合は、開花前日か当日に作業を行います。
使用する溶剤の濃度は、100ppm~500ppmです。
フルメット液剤10mlに対し、水を20ml~100ml加えて混ぜます。
水が20mlなら500ppmに、100mlなら100ppmとなります。
子房部に使う場合は、開花当日に散布します。
使用する溶剤の濃度は、10ppm~20ppmと果梗部に使用する時より低濃度です。
この濃度の溶液を作るには、液剤10mlあたり500ml~1000mlの水を加えて混ぜます。
果梗部に使う場合は、高濃度ということもあり塗布となりますが、
子房部に使う時は、濃度が薄いので、散布という形になります。
■着果促進剤を使う時の注意点
着果促進剤を使う時は、必ず使用方法や使用量をよく確認します。
指定されている濃度から大きくはずれた状態の溶液を使うと、
異常が出る可能性が高くなります。
日本でも話題になった中国の爆発するスイカは、
着果促進剤の過剰使用も原因の1つだといわれています。
また、着果促進剤のみを使った着果では、見た目はきちんと実が肥大していても、
いざ食べてみると甘みがなく、味が薄い場合があります。
雄花の花粉を使った人工受粉と、着果促進剤を併用した方が、
おいしいスイカに仕上がります。
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 吊り栽培