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3Xタンゴ
3Xタンゴ
3Xタンゴは、ナント種苗が販売している、大玉スイカの品種です。
外見も中身も普通のスイカとは一味違う3Xタンゴの、
特徴と育て方のコツをご紹介します。
[3Xタンゴ]
◎珍しい縞模様の種なし大玉スイカ
日本で一般的なスイカといえば、濃い緑と黒の縞模様に赤い果肉、黒い種です。
ところが3Xタンゴは、縞模様が普通のスイカとは少し違っています。
通常は濃い緑と黒ですが、3Xタンゴは、地の色が明るい緑色をしています。
そこに緑色の縞が入るのですが、縞自体もはっきりとしておらず、
少し不明瞭なのが特徴です。
この縞模様は、海外で人気のあるクリムゾンスイートという、
品種のスイカに非常によく似ています。
日本ではあまり見られない珍しいタイプの縞模様をしているので、
お店に並んでいると目を引きます。
1玉が8kg~10kgの立派な大玉スイカになり、
やや腰高になる形をしているため、見栄えもします。
中の果肉は赤色ですが、なんといっても特徴的なのは、種なしという点です。
スイカは茶色~黒の種が入ることが多いですが、3Xタンゴは種がありません。
3Xタンゴの3Xとは、3倍体をあらわしています。
3倍体品種は種なし品種のことで、3Xタンゴは種なしタンゴということになります。
◎肉質が硬くカット販売にも向く
3Xタンゴは種なしながら甘みもあり、おいしいスイカです。
しかも肉質は硬めでよく締まっているため、シャリ感が強いのが特徴です。
肉質が硬めということもあり、収穫してから時間が経っても、
果肉が柔らかくなる劣化が遅く、輸送性も高く店もちも良い品種です。
劣化が遅いため、カットした状態での販売にも向きますし、
種なしの特徴を生かし、ブロックカットしてカップ販売するのもお勧めです。
普通のスイカをブロックカットして販売する場合、
一人でも食べきりやすいという利点はありますが、
種が入っているため、食べる時の手間がかかります。
3Xタンゴであれば、種なし品種なので食べる時に種を取り除く手間が省けます。
ブロックカットの状態になっていれば、
冷やすだけでピックなどを使って気軽に食べることができます。
◎普通種を一緒に栽培する
3倍体の品種は草勢が強いことが多いですが、
その中でも3Xタンゴは特に草勢が強い品種です。
ハウス~露地栽培まで、広い範囲での作型に適応できるため、
プロの農家にも家庭菜園にもお勧めです。
ただし、3倍体品種なので、普通種との交配が必要になります。
3倍体品種は、自家受粉ができません。
そのため、他のスイカ品種の花粉が必要となります。
3Xタンゴは、表皮の柄に特徴があるため、
別品種と混植して育てていても、見分けが簡単につけられます。
ただ、虫による媒介では十分ではないため、
混植して育てる場合も、少し離して育てる場合も、人工受粉が必要となります。
他の大玉品種に比べてやや晩生で、
実が熟すまでの日数は、45日~48日が目安となります。
■3Xタンゴ
◎特徴
・1玉8kg~10kgになる高球形の大玉スイカ
・地の色が明るい緑色で、そこに地の色より濃い色のやや不明瞭な縞模様が入る
・中の果肉は鮮やかな桃紅色で、種なしの品種
・果肉は硬くよく締まっていて、シャリ感が強く甘みがある
・肉質が硬くしっかりしているため、カット販売にも向いている
・肉質の硬さと種なしという点を生かし、ブロックカットに加工したものをカップで販売するのにも向く
・果肉が硬く劣化が遅いため、店もちが良い
・ハウス栽培、大型トンネル栽培、トンネル栽培、露地栽培と、広い作型で栽培が可能
・3倍体品種の中でも特に草勢が強い
◎栽培のコツ
・基本の育て方は、一般の大玉スイカと同じ
・3倍体品種のため、自家受粉ができない
・自家受粉ができないため、他の普通種のスイカを一緒に育てる必要がある
・虫に頼る受粉では不安が残るため、必ず人工受粉を行う
・交配~収穫までの日数は、45日~48日とやや晩生なタイプ
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 収穫時期の見分け方