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黒スイカくろがね
黒スイカくろがね
くろがねは、ナント種苗が改良して作った、大玉スイカの品種です。
見るからに真っ黒な姿をしたくろがねとは、
どのような魅力と特徴を持ったスイカなのでしょうか。
また栽培方法には何かコツがあるのでしょうか。
[黒スイカくろがね]
◎黒皮の大玉種
くろがねは、1玉が7kg以上になる大玉品種です。
大きいものでは12kg前後となり、超大玉ねらいが可能な品種でもあります。
表皮はくろがねの名の通り、真っ黒でスイカの縞模様はまったく見えません。
くろがねは、海外で人気のある黒皮の小玉種「シュガーベイビー」を、
交配・改良させた品種です。
濃い暗緑色の果皮や、食味の良い果肉は、
シュガーベイビーから引き継いだものなのかもしれません。
黒皮のスイカといえば、甘くておいしいと、近年とても人気が高まっています。
くろがねも期待にたがわず、甘くておいしいスイカとなっています。
育て方にもよりますが、1玉で12kg前後もの超大玉が収穫できるので、
大人数が集まる日などに冷やしておけば、たっぷりと食べることができます。
さすがに冷蔵庫には入りにくいサイズですが、桶や樽などに冷たい水を張り、
そこに数時間入れておけば、十分おいしい温度まで冷やすことができます。
スイカは冷やしすぎると甘みが抜けておいしくなくなることがあるので、
大玉スイカの場合はこういった冷やし方が、中心まで冷えて良いのです。
◎皮は薄いが輸送性が良い
くろがねは、皮は約10mmほどと薄いです。
けれど、弾力性のある皮で丈夫なので、収穫後の輸送にもよく耐えます。
夏の高温期でも、玉焼けが少ないのも魅力的です。
ただ、くろがねは黒皮スイカの中でも果肉がやや柔らかい傾向があるので、
栽培中の過熟には注意が必要です。
収獲のタイミングは、巻きヒゲの枯れ具合や打音による見極めに加え、
試し切りを行って判断すると、確実性が高まります。
◎低温期と高温期の管理に注意
くろがねは低温期に強く、気温の低い時期でも雌花の着生が安定しています。
また花粉の出も良く、低温期の着果性に優れています。
お勧めの栽培時期は、5月~7月に収穫する早出し栽培ですが、
促成栽培~抑制栽培まで、広い作型で栽培が可能です。
高温時の玉焼けが少なく、また低温期にも強い性質を持っていますが、
少し工夫するだけでさらに良い実を収穫することができます。
低温期に着果した場合、低温に強いとはいっても、
やはり玉のびが遅くなることがあります。
そんな時は、ビニールなどを使って保温し、
適温を保つことによって、肥大力を引き出すことができます。
また、反対に高温期には、高温になりすぎないように換気が必要となります。
くろがねは果肉が少し柔らかくなりやすいため、
特に収穫予定日の2週間前くらいから、換気を行い実の充実を促すようにします。
■黒スイカくろがね
◎特徴
・1玉7kgから大きなものでは12kg前後にもなる大玉スイカ
・海外で人気のシュガーベイビーの改良種
・正球形~やや腰高の形で、濃い暗緑色が特徴的
・表皮にはスイカ特有の縞模様がない
・中の果肉は鮮やかな桃紅色で、切った瞬間からスイカの香りが広がる
・黒皮スイカらしい甘くおいしい食味をしている
・低温時の雌花の着生が良く、花粉の出も安定しているため、着果率が高い
・夏の高温時にも玉焼けしにくく、美しい黒皮を維持できる
・皮は10mmほどと薄いが、弾力があって丈夫なため、輸送性に優れる
・他の黒皮種に比べると、果肉がやや柔らかい
・5月~7月に収穫する早出し栽培がお勧めだが、
促成栽培~抑制栽培まで広い作型で栽培が可能
◎栽培のコツ
・基本の育て方は、一般の大玉スイカと同じ
・低温時に着果した場合、玉のびが悪くなるので、
ビニール等で保温して肥大力を引き出す
・果肉が柔らかめのため、
収穫2週間前くらいから換気して、高温にならないよう調整する
・過熟になると果肉が劣化しやすくなるため、収穫適期を逃さないように注意する
■参考
・スイカ 地植えの育て方
・スイカ プランターの育て方
・スイカ 鉢での育て方
・小玉スイカ 地植えの育て方
・小玉スイカ プランターの育て方
・スイカ 収穫時期の見分け方